• Home
  • トピック
  • 【テクノロジー】ウェザーニューズ、電気事業者向け風力発電量予測サービスの提供開始

【テクノロジー】ウェザーニューズ、電気事業者向け風力発電量予測サービスの提供開始

2022.06.11 トピック


 2022年6月8日、株式会社ウェザーニューズ(以下、「ウェザーニューズ」)は日本の電気事業者向けの風力発電量予測サービスの提供を開始したことを発表した。

 当該サービスはウェザーニューズの気象データ提供・分析サービス「WxTech®️(ウェザーテック)」において、1kmメッシュの風力発電量予測データを5~30分単位で7日先まで提供するものだ。風力発電量予測モデルは発電所の過去数年間の発電量実績データと当時の気象解析データをAIで学習させたもので、当該予測モデルに1kmメッシュの風の予測データを入力することで風力発電量の予測ができる。発電機の高さに対応した地上60mから200mの風向・風速の予測データがあれば更に精度を高めて予測することも可能になる。データ提供はクラウドを経由したAPIの形でも可能だ。

 ウェザーニューズのAIを活用した風力発電量予測モデルはウェザーニューズ フランス(パリ)で開発されたもので、欧州向けの風力発電量予測サービスは4月から提供されている。ポルトガルの電力会社Redes Energéticas Nacionais(以下、「REN社」)は国内の風力発電所から供給される全電力の送電を行う企業だが、既にウェザーニューズの風力発電量予測サービスを導入している。136箇所の陸上風力発電所(発電容量約4.5GW)に対して適用し、精度の高い発電量予測を用いることで、発電の受給バランスの運用精度を向上させ出力抑制の最小化につなげたい考えだ。

 日本国内では、2022年4月よりFIP(フィードインプレミアム(Feed-in Premium))制度が始まっている。売電価格はこれまでのFIT制度の固定価格ではなく、卸売電力市場の価格に連動した価格がベースになり、再エネ電気の発電量の計画値と実績値を一致させることが求められる。誤差が出た場合は差を埋めるための費用を再エネ事業者が負担する必要が生じるため、発電量予測や電力需要予測の精度を高めることが国内においてもより重要になっている。

*アイキャッチ Photo by Sander Weeteling on Unsplash

【情報ソース】
風力発電予測モデルをEUで開発、再エネ最先端の欧州で採用された予測技術を日本へ ポルトガルの電力会社RENに風力発電量予測を提供 ポルトガルの電力会社RENからから4.5GW受注、136か所の風力発電量を15分単位で予測、2022年06月08日、株式会社ウェザーニューズ

【関連記事】
【参画】東北電力、エコ・ワークスが青森県で進める2つの風力発電事業(計98.6MW)に参画
【開発】経済産業省・国土交通省、長崎県五島市沖の浮体式洋上風力発電事業の公募占用計画を認定/2022年9月1日より工事着工
【テクノロジー】ウェザーニューズ、降雪後の路面状態をリアルタイムに自動認識するAIモデルを開発/雪氷対策作業の効率化や自動運転技術の向上へ

, , , , , , , ,


デロイト トーマツ|インフラ・PPPアドバイザリー(IPA)
ISS-アイ・エス・エス

月別アーカイブ