【参画】JERA、台湾の洋上風力発電事業(フォルモサ2)に参画/マッコーリー社から事業権益49%取得

2019.10.10 事業参画・売買レポート


 2019年10月10日、株式会社JERA(以下、「JERA」)は台湾の苗栗県の沖合で開発予定のフォルモサ2洋上風力発電事業に参画することを発表した。台湾の洋上風力発電事業への参画は昨年12月に発表したフォルモサ1洋上風力発電事業に次いで2案件目。

 参画するために豪投資銀行のマッコーリー社から当該事業の事業権益のうち49%を取得する。権益取得後の出資比率はJERAが49%、マッコーリー社が26%、スワンコール社が25%となる。権益取得のためにJERAはJERA FORMOSA 2 B.V.(JERAが100%出資、以下「投資会社」)を設立した。当該投資会社に対して株式会社日本政策投資銀行が優先株出資しており、特定投資業務(*)を活用した資金供与を通じてJERAの資金調達を支援している。

(*)株式会社日本政策投資銀行のプレス記事より引用
「特定投資業務」とは、民間による成長資金の供給の促進を図るため、国からの一部出資(産投出資)を活用し、企業の競争力強化や地域活性化の観点から、成長資金の供給を時限的・集中的に実施することを企図して設けられたものです。

 フォルモサ2洋上風力発電事業は台湾苗栗県の沖合で47基の着床式の風力発電機を設置し、洋上を活用した風力発電事業を行うものである。総発電出力は376MW。発電した電力は台湾の固定価格買取制度に基づいて20年間売電を行う。今年の10月に工事に着工し、予定通りに進めば2021年末から商業運転を開始する計画だ。

○台湾苗栗県沖合における洋上風力発電事業の概要

フォルモサ2(参考)フォルモサ1
出資者
(出資比率)
JERA:49%
マッコーリー社:26%
スワンコール社:25%
エルステッド:35%
JERA:32.5%
マッコーリー社:25%
スワンコール社:7.5%
所在地台湾苗栗県沖約4~10km台湾苗栗県沖約2~6km
発電容量376MW128MW
風車基数47基22基
商業運転開始2021年末予定2019年末予定
※2基(8MW)は2017年4月に運転開始済み
 

(位置図 出典:株式会社JERA)

*アイキャッチ 出典:株式会社JERA

【情報ソース】
台湾苗栗県における洋上風力発電事業への参画について、2019年10月09日、株式会社JERA
株式会社JERAの台湾フォルモサ2洋上風力発電事業参画に際し、優先株出資について合意、2019年10月09日、株式会社日本政策投資銀行

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デロイト トーマツ|インフラ・PPPアドバイザリー(IPA)
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