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【開発】Jパワーと関西電力、英国のトライトン・ノール洋上風力発電事業に参画/MHI Vestas社製の大型風車90基使用、発電容量約86万kW

2018.08.23 事業参画・売買レポート


 2018年08月13日、電源開発株式会社(以下、「Jパワー」)と関西電力株式会社(以下、「関西電力」)は、英国のTriton Knoll Offshore Wind Farm(以下、「トライトン・ノール洋上風力発電所」)の運営を実施している事業会社の株式を取得し、当該洋上風力発電事業に参画することを発表した。建設段階からの参画となる。

 ドイツのエッセン市に本社を置くinnogy SE(以下、「イノジー社」)は洋上風力発電では世界第3位のシェアを持つ再生可能エネルギー・配電事業会社だ。そのイノジー社が当該洋上風力発電事業を進める事業会社「Triton Knoll Offshore Wind Farm Ltd.」の株式を100%保有していたが、株式譲渡の形でJパワーが25%、関西電力が16%を取得し、当該事業に参画することとなった。今回の株式譲渡に伴いイノジー社の出資比率は59%になる。

 Jパワーは今回の権益取得にあたり、英国に投資会社「JP Renewable Europe Company Limited」を設立した。Jパワーが議決権付普通株式100%を保有しているが、今後は議決権のない優先株を株式会社日本政策投資銀行に対して発行し、投資所要資金の一部を調達することも予定している。
 関西電力は同社100%子会社であるオランダ法人「ケーピック・ネザーランド社」を通じて取得した。

(スキーム図 出典:電源開発株式会社)

 当該洋上風力発電事業は、英国東海岸の北海洋上で発電容量86万kW規模の風力発電事業を実施するものである。MHI Vestas社製の9.5MW大型洋上風力発電機を90基使用して発電を行う。英国のCfD制度(*)の対象事業に認定されているため、発電された電力は運転開始から15年間に亘って固定価格で売電される。2022年の商業運転開始を目指して、これから風力発電所や変電所等の開発工事が進められる予定だ。

(*)電源開発株式会社のリリース記事より引用
CfD(Contract for Difference)制度: 風力を始めとする低炭素電源に付与される英国の投資インセンティブ制度。対象事業に認定された発電事業者と英国政府が所有する CfD 契約管理会社 LCCC(Low Carbon Contracts Company)との間で CfD 契約を締結し、契約に定められた基準価格と卸売市場価格に基づく指標価格との差額を契約当事者間で決済する。

(出典:電源開発株式会社)

*アイキャッチ 出典:電源開発株式会社

【情報ソース】
英国Triton Knoll洋上風力発電事業への参画について、2018年08月13日、電源開発株式会社

英国洋上風力発電事業への参画について、2018年08月13日、関西電力株式会社

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