2024.10.05
【開発】三井物産、台湾彰化県沖合で着床式洋上風力発電事業(出力1,022MW)
2023.09.23 事業参画・売買レポート
2023年9月22日、三井物産株式会社(以下、「三井物産」)は台湾の海龍(Hai Long)洋上風力発電事業について、カナダ大手独立発電事業者Northland Power Inc.(以下、「NPI」)とともに、プロジェクトファイナンスに係る契約発行を前提とした最終投資決断を行ったことを発表した。
当該事業は台湾彰化県沖45~70kmの海域で発電容量1,022MWの着床式洋上風力発電所を建設・所有・運営するというものだ。設置される大型風力タービンは73基。2025年以降に順次運営・売電が開始され、全機完工は2026年末の予定。発電所は3区画(HJ2A(294MW)、HL2B(224MW),HL3(504MW))で構成されており、HL2Aは20年間の長期売電契約に基づいて台湾電力に売電し、HLB2及びHL3は30年間の長期売電契約に基づき台湾民間電力需要家に売電を行う。
総事業費は約9,600億円で、三井物産の投融資保証額は約2,600億円の予定(投融資:約1,700億円、保証:約900億円)。総事業費のうち、約5,400億円についてはプロジェクトファイナンスによる協調融資(台湾ドル建てオンショア・ローン)で調達が予定されている。協調融資に参加している民間金融機関は、株式会社みずほ銀行、株式会社三菱UFJ銀行、株式会社三井住友銀行、株式会社SBI新生銀行、Taipei Fubon Commercial Bank Co., Ltd.、CTBC Bank Co., Ltd.、Taiwan Life Insurance Co., Ltd.、Fubon Insurance Co., Ltd.、Crédit Agricole Corporate and Investment Bank、Hongkong and Shanghai Banking Co., Ltd.、Standard Chartered Bank.、Deutsche Bank AG、Australia and New Zealand Banking Group Limited、DBS Bank Limited、Korea Development Bankとなっている。民間金融機関による融資については株式会社国際協力銀行(JBIC)、株式会社日本貿易保険(NEXI)カナダ輸出開発公社(EDC)、ノルウェー輸出信用機関(Eksfin)、ベルギー輸出信用機関(Credendo)、豪州輸出金融公社(EFA)等の開発金融機関・輸出信用機関による保険や保証が供与される。
当該事業の権益割合はNPIが60%、三井物産が40%となっている。
*アイキャッチ UnsplashのEthan Linが撮影した写真
【情報ソース】
・台湾海龍洋上風力発電事業の最終投資決断の実行、2023年9月22日、三井物産株式会社
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