【FS】東北電力とBW Ideol、岩手県久慈市沖で浮体式洋上風力発電のFSを開始

2022.05.15 事業参画・売買レポート


 2022年5月12日、東北電力株式会社(以下、「東北電力」)とBW Ideolは岩手県久慈市沖における浮体式洋上風力発電の共同事業化に向けた実現可能性調査を開始したことを発表した。

 BW Ideolは特許取得済みのダンピングプール® 技術と呼ばれる浮体構造物に関する技術を持つフランス企業だ。ダンピングプール®技術は浮体の中央を空洞にして浮体の揺れを抑制する技術で、当該技術が採用された浮体式基礎は小型で、水中に浸かっている部分の深さも浅くできることから、水深が浅い海域でも設置可能なものとなっている。NEDOが北九州市沖で行っている浮体式洋上風力発電システム実証機「ひびき」にも採用されている。

 経済産業省及び国土交通省が2021年9月に行った「再エネ海域利用法に基づく海洋再生可能エネルギー発電設備整備促進区域」の指定の際、岩手県久慈市沖は将来的に有望な区域となり得ることが期待される区域「一定の準備段階に進んでいる区域」として整理されている。久慈市は久慈市沖の水深50~150m、離岸距離5~20kmの範囲で基礎調査(鳥類調査や魚類調査など)や海底調査などを進めており、2021年6月から2022年3月までの間に3回の検討委員会を開いている。第3回の検討委員会では、久慈市が設定している「漁業との協調を検討するエリア」内で、発電出力350MW、500MW、800MWの事業規模を想定した発電量の試算や比較も行われている。

*アイキャッチ 出典:BW Ideol

【情報ソース】
岩手県沖における浮体式洋上風力発電の共同事業化に向けた取り組みについて、2022年5月12日、東北電力株式会社
岩手県沖における浮体式洋上風力発電の共同事業化に向けた取り組み、12/05/2022、BW Ideol

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