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【テクノロジー】きんでん、深層学習による画像解析で架空送電線の異常を自動検知/「架空送電線撮像検査システム」を開発

2021.05.20 トピック


 2021年5月18日、株式会社きんでん(以下、「きんでん」)は架空送電線の異常箇所を深層学習(ディープラーニング)による画像解析で自動検出する「架空送電線撮像検査システム」(以下、「当該システム」)を開発したことを発表した。

(架空送電線撮像検査システム 電線検査状況 出典:株式会社きんでん)

 従来の架空送電線の点検作業は、撮像BOXを取り付けた自走式装置を使って電線を撮影し、目視で異常箇所を特定するというものだったが、時間が大幅にかかってしまうことが課題だった。点検作業の時間短縮や点検作業者の疲労軽減を目的に、当該システムの開発が進められ、鉄道の架線測定技術を持つ株式会社明電舎(以下、「明電舎」)との共同製作を経て完成した。

 当該システムは撮像した映像から深層学習により異常箇所を自動検出し、報告書作成まで行う。新幹線などの架線検測に使用される明電舎の技術により、線種の違いに影響されない検査や異なる形状の異常検知も可能になった。学習データなどの蓄積も進められ、現在は7%以下の低誤検出率が実現できている。

 加えて、自走式装置は軽量化され、長時間連続運転ができるようになったほか、架空送電線の振動防止のために取り付けられている架空線径間ダンパを通過できる機能が搭載された。撮像BOX内で電線を高精細に全周撮像可能になったことで夜間の点検にも対応できるようになった。

 今後は自走式装置が走行不能になった場合を考慮し、架空線径間ダンパに対応した支援自走機を開発する。システムの冗長性を向上させる一方、学習データの蓄積を進めて検査アプリケーションを更新し、検査精度の向上も目指す。

*アイキャッチ 出典:株式会社きんでん

【情報ソース】
深層学習による画像解析で異常箇所を自動検出「架空送電線撮像検査システム」を開発、2021年05月18日、株式会社きんでん

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