【開発】豊田通商・ユーラスエナジーHD、エジプトで風力発電IPP事業(約500MW)に参画 総事業費約860億円

2023.03.08 事業参画・売買レポート


 2023年3月6日、豊田通商株式会社(以下、「豊田通商」)と株式会社ユーラスエナジーホールディングス(以下、「ユーラスエナジーHD」)は、エジプト・アラブ共和国(以下、「エジプト」)で設備容量500MWの風力発電IPP事業に出資参画することを発表した。

 当該事業はエジプトのスエズ湾沿岸に位置するガルフ・エル・ゼイト地区(首都カイロから南東に約200km)で、発電規模約500MW(定格出力6MWの風車を84基)の陸上風力発電所を建設・所有・運営し、完工後25年間に亘ってエジプト送電公社(Egyptian Electricity Transmission Company)に売電するというものだ。2023年3月に着工し、商業運転の開始は2025年8月の予定。2017年に豊田通商とユーラスエナジーHDが出資参画したRas Ghareb陸上風力発電事業の後続と位置づけられている。

 事業会社は「RED SEA WIND ENERGY S.A.E.」。事業会社の株主は豊田通商(20%)、ユーラスエナジーHD(20%)、ENGIE S.A.(エンジー社)(35%)、エジプトの建設会社Orascom Construction PLC(オラスコム・コンストラクション社)(25%)となっている(*カッコ内の数字%は出資比率)。

 当該事業の総事業費は約660百万米ドル(約860億円)で、融資団による協調融資によって資金調達がなされている。協調融資総額は約501百万米ドル、株式会社国際協力銀行(以下、「JBIC」)、株式会社三井住友銀行(以下、「三井住友銀行」)、農林中央金庫、ソシエテ・ジェネラル銀行、欧州復興開発銀行からなる融資団によって実施されている。JBICは約240百万米ドルを限度とするプロジェクトファイナンスによる貸付となっており、民間金融機関の融資部分(約163百万米ドル)や三井住友銀行が保証を提供する金利スワップ契約に対しては株式会社日本貿易保険(NEXI)による保険が付保されている。

*アイキャッチ UnsplashM abnodeyが撮影した写真

【情報ソース】
エジプトで2件目の風力発電IPP事業に参画~同国の再生可能エネルギーのさらなる拡大に貢献~、2023年03月06日、豊田通商株式会社
エジプト・アラブ共和国における陸上風力発電事業に対するプロジェクトファイナンス 日本企業による再生可能エネルギー発電事業を支援、2023年3月6日、株式会社国際協力銀行

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デロイト トーマツ|インフラ・PPPアドバイザリー(IPA)
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