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【実証】北海道ガス、ガスエンジンを調整電源とする風力発電モデルの実証事業

2022.10.01 トピック


 2022年9月29日、北海道ガス株式会社(以下、「北海道ガス」)は「北ガス石狩風力発電所」の建設工事に着工することを発表した。

 当該発電所は石狩LNG基地に隣接する北ガス所有地に建設される予定で、完成後はFIP制度を活用して操業・運営を行う。当該事業はガスエンジンを調整電源とする風力発電モデルの実証事業に位置づけられており、風力発電で生じる出力変動に対して、石狩LNG基地構内の北ガス石狩発電所にあるガスエンジン12台(93,600kW)を機動的に活用して調整することが計画されている(当該事業では付帯設備として容量1,500kWhの蓄電池も設置される予定)。ガスエンジンを調整電源とする風力発電の出力変動調整モデルは北海道内初の取り組みとのこと。

 当該事業で使用する風車はENERCON社製の風車(E-92)1基で、出力は2,350kW、年間の想定発電量は600万kWhを見込んでいる。2023年4月に工事着工、2024年5月に風車据付、2024年9月に営業運転開始となる予定だ。建設工事は株式会社日立パワーソリューションズが行う。

 北海道ガスはこれまでソーラーファーム石狩や苫小牧バイオマス発電所などの開発・運営を行っており、2022年時点で1万kWの再エネ電源を保有している。今後はガスエンジンを活用した再エネ出力変動モデルの普及や遊休地を活用した太陽光発電の整備を進め、2030年には自社で保有する再エネ電源を15万KWまで増やす方針だ。北海道ガスの中期経営計画「Challenge 2030」では、2030年以降の早期にCO2ピークアウトを目指す方針が掲げられている。

*アイキャッチ 完成イメージ 出典:北海道ガス株式会社

【情報ソース】
北ガス石狩風力発電所の建設について~道内初、風力発電と天然ガス発電による出力変動調整の実証事業~、2022年09月29日、北海道ガス株式会社

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デロイト トーマツ|インフラ・PPPアドバイザリー(IPA)
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