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【コンセッション】大阪市、工業用水道コンセッション事業の優先交渉権者に前田建設工業等のコンソーシアムを選定

2021.08.22 コンセッション


 2021年8月3日、大阪市は同市が実施する「大阪市工業用水道特定運営事業等」の優先交渉権者として、前田建設工業株式会社(以下、「前田建設工業」)が代表企業を務めるコンソーシアムを選定したことを発表した。

 事業者の選定は公募型プロポーザル方式で行われ、コンソーシアム「大阪工水イノベーション」が選定された。代表企業は前田建設工業、構成企業は日本工営株式会社、西日本電信電話株式会社、東芝インフラシステムズ株式会社だ。提案では収益基盤、費用構造、運営体制を軸に方策が立てられた「大阪工水モデル」を確立することが目指されており、状態監視保全手法を採用した管路管理や新規需要開拓方針が掲げられている。提案された運営権対価は5億円。

 評価採点の概要は「体制および技術等に関する評価」は119.03/160点、「価格評価」は31.91/40点、合計点は150.94/200点となっている。ICTやCPS/IoT等の先進技術を活用した状態監視保全やイノベーションを生むテストフィールド「大阪工水アクセラレートフィールド」の構築等の提案は評価が高い。VFMは市のキャッシュフローベースで約32.1億円の収支改善効果(約17.4%のコスト縮減率)があると評価され、任意事業を実施することなどにより、約2.5億円の収益増加(必要経費を除いて約1億円の利益)も見込まれている。

(事業範囲のイメージ図 出典:大阪市)

 当該事業はこれまで大阪市が行ってきた工業用水の供給を、コンセッション方式の官民連携事業として実施するものだ。民間事業者の経営ノウハウや先進技術を取り入れ、市の工業用の安定供給や持続可能な事業経営を可能とすることを目指すもので、産業活動を支える水インフラとして、安定した水質や豊富な水量、低廉な価格などの実現が求められている。

 地下水の代替水を供給する目的で昭和29年に始まった工業用水道の給水であるが、リーマン・ショック以降は水需要や給水収益は減少し続けており、市が策定した大阪市水道経営戦略2018-2027では、「給水収益の減少」「収支バランスの改善」「老朽化による更新需要の増大」が経営取組課題として指摘されていた。これらの課題への取組に加えて、民間的発想に立ったプラス思考の経営方針を取り入れる方針に基づいて、大阪市は「大阪市工業用水道事業への公共施設等運営権制度活用についてー導入可能性調査の実施ー」等の調査や議論を経て、2020年4月に当該事業の実施方針を策定・公表し、事業者の公募に至っている。

 当該事業の事業期間は2022年4月~2032年3月までの10年間。工業用水道事業の事業用資産の管理運営を通じて、「工業用水の供給及び経営等に関する業務」、「浄水場及び配水場の管理運営に関する業務」、「管路の管理運営に関する業務」、「お客さまサービスに関する業務」、「災害及び自己への対応に関する業務」などを行う。

 今後は8月に基本協定を締結し、運営権者による経済産業大臣への許認可申請等を経て、2022年4月から事業開始となる予定だ。

*アイキャッチ Photo by Pichai Sodsai on Unsplash 

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【情報ソース】
「大阪市工業用水道特定運営事業等」にかかる優先交渉権者を選定しました、2021年8月3日、大阪市

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デロイト トーマツ|インフラ・PPPアドバイザリー(IPA)
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