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【コンセッション】伊藤忠商事・日立造船など、アラブ首長国連邦ドバイ首長国で廃棄物処理・発電事業/JBICなど、総額約9億米ドル相当の協調融資

2021.03.31 コンセッション


 2021年3月29日、伊藤忠商事株式会社(以下、「伊藤忠商事」)や日立造船株式会社(以下、「日立造船」)はともに参画するアラブ首長国連邦ドバイ首長国ワルサン地区のゴミ発電事業に対して、総額約9億米ドル相当のプロジェクトファイナンスベースとなる融資契約締結を発表した。

(完成予想図 出典:伊藤忠商事株式会社)

 当該事業は伊藤忠商事や日立造船等が出資するDubai Waste Management Company P.S.C.(以下、「DWMC」)がドバイ都市行政庁と締結したコンセッション契約(BOT方式)に基づき、ドバイ首長国のワルサン地区においてゴミ焼却発電事業を行うものである。DWMCには伊藤忠商事、日立造船の100%子会社であるHitachi Zosen Inova AG(以下、「HZI」)、DUBAL Holding社、Dubai Holding社、BESIX社、Tech Group社の6社が参画している。伊藤忠商事のDWMCへの出資比率は20%。

 ゴミ焼却発電プラントは一般廃棄物を年間約190万t処理できるストーカ式焼却炉を5炉設置し、廃棄物処理発電施設としては世界最大規模のものとなる計画だ。発電容量は約194MW。当該事業を通じた総送電量はドバイの一般家庭の使用電力量に換算して約13,5000世帯相当となる。

 HZIはベルギーの大手建設企業BESIX社の現地子会社とジョイントベンチャーを形成し、DWMCからごみ焼却発電プラントのEPC業務を請け負う。HZIの担当はごみ焼却発電プラントの主要設備であるごみクレーンや火格子、ボイラ、排ガス処理設備、主灰処理設備などの設計、機器供給、据付・試運転時のSV派遣業務(技術指導)となっており、土建工事などはBESIX社が担当する。プラントの建設後はBESIX社とともに合弁会社を設立し、共同で完工後35年に亘って運営・メンテナンスも行う。

 当該事業への融資は株式会社三井住友銀行、株式会社みずほ銀行、ソシエテ・ジェネラル銀行、KfW IPEX銀行、スタンダード・チャータード銀行、クレディ・アグリコル銀行、シーメンス銀行との協調融資により実施される。協調融資総額は約927百万米ドル。このうち、民間金融機関の融資約380百万米ドルについては株式会社日本貿易保険による保険が付保される。

*アイキャッチ 出典:伊藤忠商事株式会社

【情報ソース】
アラブ首長国連邦ドバイ首長国における廃棄物処理発電事業プロジェクトファイナンス契約締結について、2021年3月29日、伊藤忠商事株式会社
Hitachi Zosen Inovaが参画するアラブ首長国連邦ドバイ首長国での世界最大級ごみ償却発電事業の銀行融資契約が締結~建設後35年間の運営にも参画~、2021年03月29日、日立造船株式会社
アラブ首長国連邦ドバイ首長国ワルサン廃棄物処理・発電事業に対するプロジェクトファイナンス、2021年3月29日、株式会社国際協力銀行
アラブ首長国連邦/ドバイ首長国Warsan廃棄物焼却発電プロジェクト(融資保険の引受)、2021年3月29日、株式会社日本貿易保険

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デロイト トーマツ|インフラ・PPPアドバイザリー(IPA)
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