【出資】住友商事・四国電力・SMFL、シンガポールの太陽光発電開発・運営企業Sunseapに出資参画

2021.05.06 事業参画・売買レポート


 2021年4月28日、住友商事株式会社(以下、「住友商事」)は四国電力株式会社(以下、「四国電力」)や三井住友ファイナンス&リース株式会社(以下、「SMFL」)とともに、シンガポールのSunseap Group Pte.Ltd.(以下、「SUNSEAP」)へ出資参画したことを発表した。

 SUNSEAPは2011年設立のシンガポールに本社をおく太陽光発電開発・運営会社だ。資本金は273.9億円(SGD 334M、1SGD=82円で換算)。建物屋根等を活用した分散型太陽光発電事業に強みがあり、分散型エネルギーリソースを活用したサービスにも積極的に取り組んでいる。

(Sunseapがシンガポールで運営する分散型太陽光発電事業 出典:住友商事株式会社)

 SUNSEAPはシンガポールをはじめとするアジア太平洋地域を対象に、持ち分発電容量約220MWの分散型太陽光発電事業を展開している。東南アジア地域においてはトップシェアを誇る規模だ。そのうち168MWp超がシンガポールの公営住宅団地や商業施設を含む1,500以上の建物で稼働している。

 分散型太陽光発電事業による顧客基盤を活用して、クリーン電力小売事業やVPP(Virtual Power Plant:仮想発電所)事業、ESCO事業にも取り組んでいる。加えて、シンガポールでは水上太陽光発電事業や電気自動車充電事業を行うほか、ベトナムを中心にアジア各国で大型太陽光発電IPP事業に取り組むなど、各国のニーズに応じて総合的なクリーンエネルギー事業を推進している。

(太陽光発電事業と電力小売事業のスキーム図 出典:住友商事株式会社)

 SUNSEAPは2020年2月にタイのBanpuから1億SGDの資金調達(シリーズD)を行っており、今回の3社による投資はシリーズE資金調達ラウンドと位置づけられている。今後4社は日本国内や海外における分散型太陽光発電事業の拡大に向けて協働する方針だ。

*アイキャッチ Sunseapがベトナムで運営する大型太陽光発電所 出典:住友商事株式会社

【情報ソース】
アジア太平洋地域でクリーンエネルギー事業を展開するSunseap Group Pte.Ltd.への出資参画、2021年4月28日、住友商事株式会社
Sunseap to expand in Japan with new investors in latest Series E funding、April 28,2021、SUNSEAP

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デロイト トーマツ|インフラ・PPPアドバイザリー(IPA)
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