【開発】戸田建設など、五島市沖洋上風力発電事業の運転開始を2026年1月に延期

2023.10.01 事業参画・売買レポート


 2023年9月22日、戸田建設株式会社(以下、「戸田建設」)は五島フローティングウィンドファーム合同会社が進める「五島市沖洋上風力発電事業」において、浮体構造部に不具合が発見されたことから、運転開始時期を2026年1月に延期することを発表した。

 当該事業の運転開始時期は当初2024年1月が予定されていたが、製作中の浮体構造部に不具合が発見されたことから工事工程の遅延が発生していた。これを受け、運転開始時期を2026年1月とする公募占用計画の変更申請が行われ、2023年9月22日に国(経済産業省および国土交通省)からの認定を受け、運転開始時期の延期が決まった。

 浮体構造部の不具合は地上ヤードで製作中の2基に確認されており、事象の確認と原因究明、対策工法の検討を経て、既に2基の浮体構造部に対しての是正措置の実施や建設工事の再開が行われている。崎山沖の海上に先行して設置している浮体については同様の不具合の有無を確かめるため、3基のうち1基を福江港岸壁に陸揚げし、浮体構造部の健全性を検証する方針だ。当該検証を踏まえて、残りの2基の取り扱いについて判断する。

 当該事業は長崎県五島市沖の促進区域内(海底面積2,726.5ha)に浮体式洋上風力発電設備を建設し、その後の運営を行うものだ。定格出力2,100kWの浮体式洋上風力発電設備(日立製作所製・ハイブリッドスパー型・3点係留方式)を8基新設し、総出力は16,800kWとなる。電力の供給価格は36円/kWh。発電設備の建設に際して、五島市の福江港大津埠頭に浮体部建造ヤードを整備し、浮体鋼製部の組立、浮体PC部の製造、各部材の接続組立などを行っている。

 事業会社は五島フローティングウィンドファーム合同会社。出資者は戸田建設株式会社(代表社員)、ENEOS株式会社、大阪ガス株式会社、株式会社INPEX、関西電力株式会社、中部電力株式会社。

*アイキャッチ 完成予想図 出典:戸田建設株式会社

【情報ソース】
五島市沖洋上風力発電事業の運転開始時期を2026年1月に延期、2023年09月22日、戸田建設株式会社(*ジャパン・リニューアブル・エナジー株式会社、大阪ガス株式会社、株式会社INPEX、関西電力株式会社、中部電力株式会社との共同リリース)

【情報ソース】
【開発】経済産業省・国土交通省、長崎県五島市沖の浮体式洋上風力発電事業の公募占用計画を認定/2022年9月1日より工事着工
【出資】商船三井、オランダの次世代型浮体式洋上風車スタートアップに出資
【参画】関西電力、スペイン王国ビルバオ港の浮体式洋上風力実証事業に参画

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デロイト トーマツ|インフラ・PPPアドバイザリー(IPA)
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