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【テクノロジー】大阪ガス・JR西日本、JR西日本湖西線沿線に強風予測システムを試験導入

2022.06.25 トピック


 2022年6月15日、大阪ガス株式会社(以下、「大阪ガス」)と西日本旅客鉄道株式会社(以下、「JR西日本」)はJR西日本湖西線沿線に、両社で共同開発した強風予測システムを試験導入することを発表した。

(システム構成イメージ 出典:大阪ガス株式会社)

 当該システムは大阪ガスが行う高解像度気象予測の結果データを、JR西日本が開発したAIモデル(局所風況予測AI)で解析し、24時間先までの風速や風向を予測するというものだ。大阪ガスの気象予測では、気象庁が提供する風況予測(5kmメッシュ)よりも細かい2.2kmメッシュの解像度で予測を行っており、風の強弱に影響を与える地形の効果をより正確に予測に反映させることが可能になっている。湖西線を対象とした強風予測では、現状の手法と比較して予測精度の改善が見込まれている。

 当該システムをJR西日本の湖西線沿線(大津京駅~近江塩津駅周辺)に試験導入し、予測精度や実際の運航オペレーションへの影響について検証を行う。2023年下期に試験導入し、2023年度中の本導入を目指す予定だ。

 JR西日本管内全エリアでは2021年度中において、風による運転見合わせや徐行などの運転規制を約80日行っている。特に琵琶湖の西側を走る湖西線では「比良おろし」という独特の風が吹き、防風柵などの設置をして対策されているものの運転規制を実施した日数が約50日あった。当該システムの導入により、不必要な迂回運転や計画的な運休の減少などが想定されている。

 当該システムは今後、JR西日本以外の路線や鉄道会社に加えて、建設業や道路関係事業など強風による影響が想定される事業分野へも展開する方針だ。

*アイキャッチ 出典:大阪ガス株式会社

【情報ソース】
大阪ガスとJR西日本、気象予測とデータサイエンスで協業。湖西線や高精度な強風予測システムを試験導入。、2022年6月15日、大阪ガス株式会社(*西日本旅客鉄道株式会社との共同リリース)

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