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【戦略】JR西日本、環境長期目標「JR西日本グループ ゼロカーボン 2050」策定/洋上風力への参画も視野に

2021.05.08 トピック


 2021年4月30日、西日本旅客鉄道株式会社(以下、「JR西日本」)は新たに環境長期目標「JR西日本グループ ゼロカーボン 2050」を策定したことを発表した。

 新しい環境長期目標はJR西日本グループ全体のCO2排出量を2050年に「実質ゼロ」を目指すものだ。その達成に向けて、2030年度にはCO2排出量46%削減(2013年度比)とする目標も掲げた。2013年度のCO2排出量は約234tだが、2030年度には126t、2050年度には実質ゼロと段階的に進める方針。

 目標達成に向けては下記3つの取り組みを進める。

  1. 新技術による鉄道の環境イノベーション
  2. 省エネルギーのさらなる推進
  3. 地域との連携による脱炭素社会実現への貢献

(JR西日本グループ ゼロカーボン 2050 出典:西日本旅客鉄道株式会社)

 新技術による鉄道の環境イノベーションとして、先ずは気動車で使用している軽油燃料を次世代バイオディーゼル燃料に置き換え、CO2排出量が実質ゼロとなる気動車を目指す。燃料の置き換えに向けた実証実験の検討が進められており、将来的には車両をカーボンフリーの次世代車両へ転換する方針だ。

 これまで進めていた省エネ車両や設備の導入は継続して推進する。省エネ車両100%化(2020年度末時点での省エネ車両導入率は89.5%。)を進めるほか、駅舎等の建物では自動点灯・消灯する照明設備や太陽光発電設備を、車両工場ではコージェネレーションシステムを導入するなど、事業環境全体で効率の良いエネルギーの利活用が計画されている。

 都市圏や都市間輸送において単位輸送量あたりのCO2排出量が少ないという鉄道の特性を生かして、モーダルシフトやMaaSによる鉄道利用を増やし、公共交通機関や運輸部門全体でのCO2排出量の削減も目指す。加えて、再生可能エネルギーの導入拡大をこれまで以上に進める考えだ。JR西日本管内で地域と連携して進めてきた太陽光発電事業やバイオマス発電事業への参画は継続して進めるとともに、今後は洋上風力発電分野にも注目する方針。

*アイキャッチ 出典:西日本旅客鉄道株式会社

【情報ソース】
環境長期目標 「JR西日本グループ ゼロカーボン 2050」の策定ならびにTCFD提言への賛同及び情報開示について(*PDFファイルが開きます、714KB)、2021年4月30日、西日本旅客鉄道株式会社

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デロイト トーマツ|インフラ・PPPアドバイザリー(IPA)
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