【開発】出光興産・INPEX・三井石油開発、秋田県湯沢市で地熱発電所(約15MW)を建設へ

2022.06.08 事業参画・売買レポート


 2022年6月6日、出光興産株式会社(以下、「出光興産」)、株式会社INPEX(以下、「INPEX」)、三井石油開発株式会社(以下、「三井石油開発」)はともに、秋田県湯沢市小安地域で開発を予定している地熱発電所の建設工事に着工することを発表した。

 当該発電所は栗駒国定公園内にある蝸牛山の中腹に建設の予定で、発電所名称はかたつむり山発電所。出力は14,990kWで、ダブルフラッシュ方式の地熱発電所となる予定だ。発電した電力は再生可能エネルギーの固定価格買取制度の認定を受け、1kWh当たり40円+税(15年間)で売電する方針。運転開始は2027年3月を予定しており、今後、国や地方自治体等に対して手続きを進める。建設に際しては独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下、「JOGMEC」)の債務保証による支援を受けることが予定されている。

 事業会社は小安地熱株式会社(資本金:1億円)。事業会社への出資比率は、出光興産が42.5%、INPEXが42.5%、三井石油開発が15%となっている。3社は2011年から共同で、小安地域での地下資源の探査や地熱資源量の確認、経済性評価等の調査を行っている。JOGMECから助成を受ける形で各種調査は進められ、事業化可能と判断し、建設段階への移行を決定している。2021年に実施された噴出試験(期間:約3ヶ月)のデータを用いた評価も行われており、約15MWの出力に相当する地熱流体(蒸気と熱水)の安定した生産が長期的に可能となることも確かめられている。

*アイキャッチ 出典:株式会社INPEX

【情報ソース】
秋田県湯沢市における地熱発電所の建設について、2022年6月6日、出光興産株式会社(*株式会社INPEX、三井石油開発株式会社との共同リリース)

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