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【融資】ADB・JICA等、レノバが参画するベトナムの陸上風力発電事業(144MW)にグリーンローン

2021.06.09 インフラ融資


 2021年5月27日、アジア開発銀行(以下、「ADB」)はベトナムのクアンチ省における総発電容量144MWの陸上風力発電事業に対して、1億1,600万ドルの融資契約を締結したことを発表した。

 当該事業はベトナム中部のクアンチ省ヒュンホア区で開発が進められている総発電容量144MW(48MW×3)の陸上風力発電事業だ。事業は3つに分けられており、それぞれに対応する3つの事業会社Lien Lap Wind Power Joint Stock Company (以下、「リエンラップ」)、 Phong Huy Wind Power Joint Stock Company(以下、「フォンフイ」)および、Phong Nguyen Wind Power Joint Stock Company (以下、「フォングエン」)が開発・運営を行う。事業会社にはベトナムの大手電力事業者Power Construction Joint Stock Company No. 1(以下、「PCC1」)(60%)と株式会社レノバ(40%)が出資している。(*カッコ内の数字は出資比率)

 2021年10月の竣工を目指して、現在は風車の組み立て工事が進められている。商業運転開始後はベトナムのFITスキームに則り、固定価格8.5セント/kWh(約9.2円、1ドル=109円で換算)で売電を行う。

 当該融資はADBが主幹事・ブックランナーとして組成しており、1億7,300万ドルのグリーンローンのプロジェクト融資パッケージの一部を構成する融資となっている。グリーンローンは国際的な気候債券イニシアチブ(The Climate Bonds Initiative)が管理している気候債券基準及び認証制度(The Climate Bonds Standard and Certification Scheme)によって認証されたものだ。当該融資はADBが直接融資する3,500万ドルのAローンと8,100万ドルのシンジゲートBローンで構成されている。

 協調融資には独立行政法人国際協力機構(以下、「JICA」)やオーストラリア政府傘下のExport Finance Australiaが参加しており、JICAは最大2,500万ドル融資する。JICAにとってはベトナムの風力発電事業にプロジェクトファイナンス方式で融資を行う初の事業であり、後続案件形成の呼び水効果に期待を寄せている。

*アイキャッチ Photo by Khoi Nguyen on Unsplash 

【情報ソース】
ADB、ベトナムにおける144メガワットの陸y図風力発電所の開発に向けグリーン・ローンを締結、2021年5月27日、アジア開発銀行
ベトナムに「クアンチ省陸上風力発電事業」に対する融資契約の調印(海外投融資)、2021年5月27日、独立行政法人国際協力機構

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デロイト トーマツ|インフラ・PPPアドバイザリー(IPA)
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