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【融資】山形銀行、山形県遊佐町の太陽光発電事業に38億円のシンジゲートローン組成/生活クラブ、「FEC(FOOD、ENERGY、CARE)自給圏」構想の具体化へ

2017.11.09 インフラ融資


 2017年11月01日、株式会社山形銀行(以下、「山形銀行」)は生活クラブ連合会(以下、「生活クラブグループ」)が主体となって設立した株式会社庄内自然エネルギー発電が山形県遊佐町で進めている太陽光発電事業に対して、シンジゲートローンを組成し、融資を実行したことを発表した。

 当該シンジゲートローンは、山形銀行が主幹事を務め、副幹事を庄内みどり農業協同組合と農林中央金庫が務めている。融資の総額は38億円。今年の10月20日に融資契約を締結しており、10月31日に初回融資を実行した。山形銀行が主幹事として、太陽光発電事業向けシンジゲートローンを組成するのは初。シンジゲート団の他に、調達される資金として生活クラブグループ(生活クラブ連合会の各会員生協や連合会)からの直接貸付や市民ファンドからの融資もある。

(事業スキーム概略 出典:株式会社山形銀行)

 融資を受けるのは株式会社庄内自然エネルギー発電である。生活クラブグループ(各生協・連合会)と提携生産者である平田牧場と余目農産加工が出資して設立した特別目的会社(SPC)である。山形県飽海郡遊佐町で進める太陽光発電事業の事業会社だ。

 開発を進める発電所の名称は『庄内・遊佐太陽光発電所』。敷地面積約31haの土地に、6万7千枚の太陽光パネルを設置する。発電出力は18MWを計画している。一般家庭の年間使用電力に換算すると、約5,700世帯相当の電力となる。発電された電力は固定価格取引制度に基づき、生活クラブグループの電力小売り会社である「株式会社生活クラブエナジー」や東北電力株式会社へ売電する。開発工事は今年の4月に着手されており、2019年1月の商用運転開始を目指して進められている。

(整地が進む建設予定地 出典:生活クラブ連合会)

 生活クラブグループは当該事業に対して、「原子力発電に替わる持続可能な自然エネルギー利用の普及のひとつになると同時に、地域社会と市民が参加する事業を加速させることで『エネルギーの地域循環』と『お金の地域循環』の実現もめざします。」と、している。また、庄内地域において「庄内エリアFEC自給圏ネットワーク」(*)をつくりだす事業の足掛かりと位置付けているようだ。

(*)生活クラブウェブサイトより引用
FEC自給圏:FOOD(フード、食料)、ENERGY(エネルギー)、CARE(ケア=福祉)。内橋克人氏(評論家、旧2012国際協同組合年全国実行委員会・委員長)が提唱。

(出典:生活クラブ連合会)

【情報ソース】
山形銀行遊佐町内のメガソーラー事業向けシンジゲートローンの組成について(*PDFファイルが開きます、1MB)、2017年11月01日、株式会社山形銀行
生活クラブ生協連合会、山形県遊佐町で18メガワット規模の太陽光発電所建設に着手 2019年1月に商用運転開始予定、2017年5月31日、生活クラブ事業連合生活協同組合連合会

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デロイト トーマツ|インフラ・PPPアドバイザリー(IPA)
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