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【稼働】月島JFEアクアソリューション、綾瀬終末処理場の消化ガス発電設備が商業運転開始

2024.04.18 PPP 動向


 2024年4月10日、月島JFEアクアソリューション株式会社(以下、「TJAS」)は「綾瀬終末処理場消化槽設置に伴う汚泥減量化と消化ガス発電事業」において、施設が完成し、消化ガス発電事業を開始したことを発表した。

 当該事業は汚泥の減量化による汚泥処分費の削減と下水汚泥を利用した消化ガス発電による温室効果ガスの削減を目的に、綾瀬終末処理場へ汚泥消化施設等を新たに整備し運営するものだ。汚泥濃縮設備(1基)、汚泥消化施設(1基)、脱水乾燥設備(1系列)がDB(Design-Build)方式で、消化ガス発電設備(25kW×3基)が民設民営方式で整備される。

 TJASは消化過程で発生する消化ガスを燃料に発電・売電(FIT)を行い、綾瀬市は消化ガスをTJASに売却することで新たに収益を得る仕組みとなっている。綾瀬終末処理場では年間約5千トンの排出汚泥が発生し、約1億2千万円の処分費用が発生しているが、当該事業の実施により約5億円の経費削減効果、約1,100トン/年の二酸化炭素の発生抑制が見込まれている。消化ガス発電による発電電力量は年間62万kWhとなる見込み。

 当該事業は2020年6月に指名型プロポーザルが行われ、同年11月に月島機械株式会社が優先交渉権者に選定されている。その後、「PPP事業における官民対話・事業者選定プロセスに関する運用ガイド」にある選抜・交渉型対話方式に沿った官民の対話・協議を経て、消化施設等設計・建設(DB事業)及び消化ガスの売買(民設民営)等に関する契約が2021年11月に締結されている。

 TJASは今後も上下水道におけるPFIやDBO事業をはじめとした「ライフサイクルビジネス」を展開し、下水汚泥の有効利用や消化ガス発電事業の普及拡大に向けて積極的に取り組む考えだ。

*アイキャッチ UnsplashEliza Diamondが撮影した写真

【情報ソース】
綾瀬市「綾瀬終末処理場消化槽設置に伴う汚泥減量化と消化ガス発電事業」 施設完成および消化ガス発電事業開始に関するお知らせ(*PDFファイルが開きます、544KB)、2024年4月10日、月島JFEアクアソリューション株式会社

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デロイト トーマツ|インフラ・PPPアドバイザリー(IPA)
ISS-アイ・エス・エス

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