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【稼働】三菱重工・三菱商事など、最長15年の「ドバイメトロ」及び「ドバイトラム」の運行・保守サービスを開始

2021.09.23 事業参画・売買レポート


 2021年9月22日、三菱重工業株式会社(以下、「三菱重工」)は同社グループ企業の三菱重工エンジニアリング株式会社(以下、「MHIENG」)がフランス国有鉄道(SNCF)グループのケオリス社(KEOLIS SA)及び三菱商事株式会社(以下、「三菱商事」)と共同で設立した事業会社を通じて、アラブ首長国連邦のドバイ首長国における全自動無人運転鉄道システム「ドバイメトロ」の運行・保守及び路面電車「ドバイトラム」の運行サービスを開始したことを発表した。

 当該事業は「ドバイメトロ」の運行・保守及び「ドバイトラム」の運行に関する事業権を取得して行う都市軌道交通の運行事業だ。事業会社は3社共同で設立した「Keolis MHI Rail Management and Operation LLC」(以下、「Keolis-MHI」)、出資比率はケオリス社が70%、MHIENGが25%、三菱商事が5%となっている。

 ドバイメトロは2009年に開業した2路線(路線長は計90km)の都市鉄道だ。当初開業した約75kmの本線EPCについては三菱重工がリーダーを務めた5社コンソーシアムが請け負っている。路線はドバイ国際空港や主要地域を結んでおり、日常生活を支える交通基盤として期待されていることに加えて、ドバイ国際博覧会会場へも路線が通っていることから、2021年10月1日からドバイで開催されるEXPO 2020 Dubaiでは重要な交通手段となることが見込まれている。一方のドバイトラムは2014年に開業した路面電車であり、高層ビルが立ち並ぶマリーナ地区を結ぶ全長10.6kmの路線と全11駅から成る。

 ドバイメトロは2009年の旅客サービス開始から2021年8月末まで、300万回以上の輸送や約17億600万人の乗客数を記録している。メガイベント開催も踏まえ、今後のドバイメトロとドバイトラムの乗客数の合計は年間約2.1億人を見込んでいる。(2019年時点)

 ドバイ首長国道路交通局との契約期間は最長15年(9年プラスオプション最長6年)だ。今後、都市軌道交通システムや車両を手掛けたMHIENGや三菱商事のノウハウ・実績に、世界30都市での全自動無人運転のメトロとトラムの運行実績を持つケオリス社の公共交通事業の運営ノウハウを融合させた形で事業を行う方針だ。

 MHIENGはアラブ首長国連邦の交通インフラプロジェクトへの積極的な参画を進める一方で、デジタル化やAI化技術による多様な製品や技術のシステム化を行い、交通分野の新事業領域として付加価値の高い運行・保守サービスを提供し、事業権参入を含めたアフターサービス事業のさらなる展開を図る考え。

*アイキャッチ 出典:三菱重工業株式会社

【情報ソース】
MHIENG・仏ケオリス社・三菱商事の新事業会社「Keolis-MHI」が「ドバイメトロ」運行・保守と「ドバイトラム」運行サービスを開始、2021年9月22日、三菱重工業株式会社

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