【売買】住友商事、フィリピンマニラ首都圏のLRT運営事業に参画/マニラLRT1号線

2020.05.31 事業参画・売買レポート


 2020年5月29日、住友商事株式会社(以下、「住友商事」)はマニラ首都圏における都市旅客鉄道Manila Light Rail Transit System Line1(以下、「LRT1号線」)の運営・保守事業を行うLight Rail Manila Corporation(以下、「LRMC社」)の株式19.2%を間接的に取得する形で出資参画したことを発表した。住友商事が東南アジアの旅客鉄道事業の運営に参画するのは初。

(マニラLRT1号線の車両 出典:住友商事株式会社)

 LRT1号線はマニラ首都圏をマニラ湾に沿って、ケソン市ルーズベルト駅からパサイ市バクララン駅までの約20kmを南北に結ぶ路線だ。当該路線は1984年12月に開業、翌1985年6月に全線開通しており、現在はバクララン駅から南へ、ローズベルト駅から北東へ延びる延伸計画がそれぞれ進んでいる。

 フィリピン運輸省傘下Light Rail Transit Authorityが施設を保有しており、2015年からはLRMC社が運行・保守(既存設備のリハビリテーション・改修、運行本数増加、路線延伸、他路線との接続向上等)を実施している。

 住友商事は今後、LRMC社や同社の他株主とともにLRT1号線の安全性や利便性の向上を図り、マニラ首都圏の交通ネットワーク強化に取り組む方針。住友商事はMRT3号線の建設工事一式(ターンキー契約&メンテナンス契約)を三菱重工業株式会社とともに進めた実績があり、現在もMRT3号線のリハビリ・メンテナンス契約、南北通勤鉄道向け車両納入契約を履行している。

(路線図 出典:住友商事株式会社)

 LRMC社の他株主はフィリピンを拠点とする大手インフラ投資事業者のMetro Pacific Investments Corporation、フィリピンの大手財閥Ayala Corporation傘下のAC Infrastructure Holdings Corporation、豪州Macquarie Groupの3社。

*アイキャッチ 出典:住友商事株式会社

【情報ソース】
フィリピン マニラLRT1号線運営事業会社への出資参画、2020年05月25日、住友商事株式会社
フィリピン マニラMRT3号線リハビリ&メンテナンス案件受注について、2019年01月07日、住友商事株式会社(三菱重工エンジニアリング株式会社との共同リリース)

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