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【グリーンボンド】富国生命、私募形式のフィンランド地方金融公社発行グリーンボンドを約44億円購入/フィンランドの公共交通や再エネ事業に活用

2017.10.30 インフラ融資


 2017年10月25日、富国生命保険相互会社(以下、「富国生命」)はフィンランド地方金融公社(Municipality Finance、略称:Munifin(ミュニフィン)、以下「Munifin」)が発行するグリーンボンドに投資したことを発表した。

  当該グリーンボンドはMunifinが機関投資家向けに初めて私募形式で発行するもの。富国生命は発行されたグリーンボンドの全額を購入した。購入金額は5,000万豪ドル、日本円で約44億円となる。(1A$=88円で計算)債券の償還日は2017年10月25日、つまり償還期間は10年だ。発行利率は3.379%。アレンジャーはクレディ・アグリコル証券会社が務めた。

(Munifinのグリーンボンドの仕組み 出典:富国生命保険相互会社)

 Munifinはフィンランドの地方自治体、或いはその子会社やフィンランド国内の非営利住宅会社に対する融資に特化したフィンランド最大級の金融機関の一つ。主な株主はフィンランド中央政府、地方自治体、公共機関で構成されている。Munifinに対する信用格付けは、長期間の資金調達においてムーディーズが「Aa1」、S&Pは「AA+」と評価している。

 Munifinのグリーンボンドは2016年9月から始まった。以降、毎年グリーンボンドを発行しており、調達された資金はMunifinを通じて、フィンランドの地方自治体が手掛けるヘルスケア、教育、環境関連のプロジェクト、非営利住宅会社による公営住宅建設への融資が実行されている。グリーンボンドを活用し、フィンランドの環境保護や社会福祉の促進を目指している。2017年9月7日現時点での、グリーンボンドのポートフォリオは下記の通りである。

(Munifinの資料より作成)(2017年9月7日時点)

 最も割合が多いのは公共交通機関への融資である。融資先の一つにフィンランドの地方都市「タンペレ(tampere)」でのトラムラインプロジェクトがある。このプロジェクトは従来のバスから二酸化炭素排出量の少ないトラムラインに公共交通を取って替え、30年間に亘り運営するというもの。これにより毎年二酸化炭素の排出量を11,300トン削減できた。また、定員数はバスと比較すると3倍になり、トラムラインとしたことで輸送能力も高めることができた。この事業に対して、Munifinは155百万ユーロ融資している。

(投資対象プロジェクトの選定プロセス 出典:富国生命保険相互会社)

 融資の対象となるプロジェクトはまずMunifinのカスタマーファイナンス部門が選定・評価し、その後独立した専門委員会(Green Loan Committee)がローン審査・承認及びそのプロジェクトの環境に対する影響度を分析・評価する。その上で、第三者機関からの評価もその分野で主要な機関(Stockholm Environment Institute(スウェーデン)とCICERO(ノルウェー))から取得することで、事業に対する評価をより正確で信頼のあるものにしている。

 富国生命はグリーンボンドの購入について、「ご契約者の大切な資金を運用するにあたって、収益性の確保 のみならず、社会貢献事業への支援も果たしうる手法であると位置づけています。富国生命では、今後も同様の投融資を継続的に実施していきます。」と、している。

【情報ソース】
フィンランド地方金融公社の「グリーン・ボンド」の購入について~債券投資を通じた社会貢献事業支援~(*PDFファイルが開きます、322KB)、2017年10月25日、富国生命保険相互会社

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デロイト トーマツ|インフラ・PPPアドバイザリー(IPA)
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