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【テクノロジー】東急電鉄と住友商事、5G基地局シェアリングの実証実験を渋谷駅周辺で開始

2019.08.30 トピック


 2019年08月29日、東京急行電鉄株式会社(以下、「東急電鉄」)と住友商事株式会社(以下、「住友商事」)は複数の通信事業者向けに提供する5G供用アンテナシステムの実証試験を行うことを発表した。

(4Gと5Gのカバーエリアイメージ 出典:住友商事株式会社)

 4Gに比べて5Gは1基地局でのカバーエリアが狭いため、基地局数を増やす必要がある。加えて、通信事業者各社が個々に装置やアンテナを備える必要があるのだが、都心では用地不足や景観の観点から基地局の新規設置が課題となっている。しかし、基地局シェアリングが可能になれば、供用装置・アンテナを使用することで設備の簡潔化やコスト減に繋げることができる。

(基地局シェアリングによる構築イメージ 出典:住友商事株式会社)

 当該実証実験では渋谷駅ハチ公前広場周辺の施設などに5G無線基地局を設置し、複数の通信事業者向けに基地局シェアリングを行う。その際、通信事業者が個別に設置する基地局とシェアリング用の基地局の両方がカバーしている環境において、基地局間の相互干渉や他の基地局の接続に切り替える際の技術検証を行う。当該実証実験は2020年01月から行う予定で、5G供用アンテナシステム2020年度中の実用化を目指す。

 実証実験の中で、東急電鉄は基地局の設置場所の提供、ラックや電源、光ファイバー回線といった基地局の土台となるネットワークの構築を行い、住友商事は5G供用アンテナシステムなどの共同開発と調達を担う。鉄道駅という公共空間を持ち、沿線で住宅事業を展開する東急電鉄と、海外での携帯通信事業・基地局シェアリング事業の実績のある住友商事がそれぞれの強みを持ち寄り協業する形だ。

 5Gは超高速・大容量・低遅延の通信を実現する次世代通信技術と言われており、IoTの普及や自動運転、遠隔診療などのスマートシティ構想に必要不可欠な技術とされている。東急電鉄では渋谷駅周辺で5Gへ適応した最先端の通信インフラ環境を整えることで、「エンタテイメントシティSHIBUYA」の実現を目指す。住友商事は実験結果を踏まえて、地方創生やSociety5.0に寄与する5G基盤の利活用についての検証を進め、次世代ビジネスの創出につなげたい考えだ。

*アイキャッチ 出典:住友商事株式会社

【情報ソース】
東急電鉄と住友粗油時が渋谷にて実施 5G基地局シェアリング事業の実証実験を開始(*PDFファイルが開きます、201KB)、2019年08月29日、東京急行電鉄株式会社(住友商事株式会社との共同リリース)

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