【投資】中部電力、カナダの地熱利用技術スタートアップに出資

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　2022年10月14日、中部電力株式会社（以下、「中部電力」）は同社100%子会社のChubu Electric Power Company Netherlands B.V.を通じて、カナダの地熱技術発電企業のEavor Technologies Inc.（以下、「エバー社」）と株式引受契約を締結したことを発表した。

　エバー社はクローズドループ地熱利用技術の研究・開発を行うカナダのスタートアップ企業だ。2017年に設立され、本社はカナダのアルバータ州カルガリーにある。エバー社への出資者は中部電力のほかに、Vickers Venture Partners、bp ventures、Temasek、Chevron Technology Ventures、BHP Ventures、BDC Capital等がある。

　エバー社のクローズドループ地熱利用技術は地上と地下数千メートルをつなぐ網の目状のループを掘削し、その中で水を熱媒体として循環させることで地下の熱を取り出すというものである。地下の熱水や蒸気が十分に得られない地域でも効率的に熱を取り出すことが可能なため、広いエリアでの開発検討ができ、掘削後に地下の熱水や蒸気不足によって開発が中止となるリスクも回避できる。低需要時に地下に蓄熱し、高受容時に蓄熱したエネルギーを電力に変換する負荷追従型の調整力電源としての役割も担うことが可能だ。

　中部電力はエバー社への出資後、地熱事業に関する知見の獲得やエバー社が海外で取り組むプロジェクトへの出資参画の拡大を模索する方針だ。エバー社の地熱利用技術の国内展開も今後検討する。エバー社は現在ドイツ・バイエルン州や米国南西部などで開発している案件がある。

*アイキャッチ　Eavor社のクローズドループ地熱利用技術　出典：中部電力株式会社

【情報ソース】
・カナダの地熱技術開発企業「Eavor（エバー）社」と株式引受契約を締結、2022年10月14日、中部電力株式会社
・Chubu Electric Power Acquires Strategic Stake in Eavor Technologies Inc.、October 13,2022、Eavor

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