【参画】イーレックス、ベトナム国のバイオマス発電事業(20MW)に出資/2022年夏頃に工事着工へ

2021.10.09 事業参画・売買レポート


 2021年10月01日、イーレックス株式会社(以下、「イーレックス」)は国営ベトナム電力総公社(EVN)傘下のPowre Engineering Consulting Joint Stock2などがベトナム社会主義共和国(以下、「ベトナム国」)で行うバイオマス発電事業に参画することを発表した。

 当該事業はベトナム国ハウジャン省で開発が進められているバイオマス発電事業だ。発電所の名称はハウザンバイオマス発電所(Hau Giang Biomass Power Plant)。発電出力は20MW、年間の発電電力量は一般家庭の使用電力量に換算して、約93,000世帯相当となる(*)。年間約13万tのもみ殻を主要燃料として使用して発電し、発電された電力はベトナム国のFITスキームに基づいて、8.47US cent/kWhで売電する。建設工事へは2022年夏頃に着工し、2024年秋頃に商用運転を開始させる予定だ。

(*)ベトナム国1世帯215Wで試算。

 事業会社はHau Giang Bio Energy社。株主はイーレックス(51%)、Power Engineering Consulting Joint Stock2(10%)、Son My Renewable Energy Joint Stock Company(29%)、地元燃料供給会社(10%)となる予定である(*カッコ内の数字は事業会社への出資比率)。

 ベトナム国は経済成長や都市化の進展に伴って、電力需要が年率10%のペースで増加しており、電力不足への懸念から中国やラオスなどの近隣国から電力輸入が拡大している。2021年9月にベトナム商工省は「2021~2030年国家電力開発計画及び2045年までのビジョン(第8期電力計画)」において、2045年までに再生可能エネルギーの割合を約40%以上に高める方針を掲げており、近隣国からの電力調達に加えて再生可能エネルギー電力への需要も高まっている。

*アイキャッチ Photo by Chris Slupski on Unsplash

【情報ソース】
ベトナム国バイオマス発電事業への出資参画のお知らせー当社における海外バイオマス発電事業の第1号案件ー、2021年10月01日、イーレックス株式会社

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