• Home
  • インフラファンド動向
  • 【ファンド】DBJ、英国のSIBファンド「Bridges Social Outcomes Fund II」へ出資/ヨーロッパ・アジアで社会課題解決プロジェクトを推進へ

【ファンド】DBJ、英国のSIBファンド「Bridges Social Outcomes Fund II」へ出資/ヨーロッパ・アジアで社会課題解決プロジェクトを推進へ

2019.12.04 インフラファンド動向


 2019年11月20日、株式会社日本政策投資銀行(以下、「DBJ」)は英国Bridge Fund Management Limited(*)(以下、「Bridges」)が組成するソーシャル・インパクト・ボンド(以下、「SIB」)を投資対象としたファンドへ出資することを発表した。当該出資に伴い、Bridgesと戦略的パートナーシップ関係を構築する業務協力合意書も締結した。

(*)プレス記事より引用
2002年設立。経済的リターンと社会的インパクト創出の両立を目指す「社会的インパクト投資」に特化した英国最大のファンド運用会社。ソーシャル・インパクト・ボンド等、持続可能な成長と社会インパクトを生み出すプロジェクトを対象に、投資、ファンド運営、コンサルティング業務を実施。

 Bridgesが組成するBridges Social Outcomes Fund ⅡにDBJは投資する。加えて、ヨーロッパとアジアにおけるSIBを通じた社会課題解決プロジェクト推進を目的に戦略的パートナーシップ関係を構築する旨の合意書に締結した。DBJは今後、海外先行事例の調査研究を進める一方で、日本の市場環境に適したスキームの開発やプロジェクトに対するファイナンスの検討を進める方針だ。

 Bridgesは世界で最もSIB案件の組成数が多い英国で40件以上もの案件を手掛けている。加えて、資金の提供だけではなく、案件組成のサポートや成果指標達成に向けたプロジェクト・マネジメントを主導的に担っている。

 ソーシャルインパクトボンドとは民間資金を活用して社会課題解決型の事業を実施し、その成果に応じて地方公共団体が対価を支払う社会的インパクト投資の取組みの一つ。日本では神戸市での糖尿病性腎症重症化予防事業や八王子市での大腸がん検診受診勧奨事業などがある。2019年6月に閣議決定された成長戦略実行計画2019では、SIBを含む成果連動型委託契約の普及を進める重点分野を「医療・健康」、「介護」、「再犯防止」の3分野とし、官民連携分野におけるコンセッション重点分野の取組推進に加えて、成果連動型委託契約方式の普及・促進を行う方針が掲げられている。2022年度までの具体的なアクションプランを策定を行い、将来的には3分野以外へ横展開を進める予定だ。

*アイキャッチ Photo by David Monaghan on Unsplash

【情報ソース】
英ソーシャル・インパクト・ファンドへの出資および英Bridges Fund Management Limitedとの業務協力合意書締結のお知らせ~社会課題解決に向けた新たな官民連携プロジェクトを金融面でサポート~、2019年11月20日、株式会社日本政策投資銀行

【関連記事】
【プロジェクトファイナンス】DBJ・山口銀行・三井住友信託銀行、下関市のバイオマス発電事業にプロファイ組成/下関市有地を活用し、再エネ普及や地元経済を活性化
【売買】三井物産、カナダの風力・太陽光発電事業12資産をインフラファンドへ売却
【参画】JII、英国鉄道車両リース事業へ参画/約510億円投じ、イースト・ミッドランズ地域へ新型車両165両供給

, , , , , , ,


デロイト トーマツ|インフラ・PPPアドバイザリー(IPA)
ISS-アイ・エス・エス

月別アーカイブ