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【インフラマネジメント】三菱地所など、東京・丸の内エリアの熱供給用洞道で自律飛行ドローンの点検実験/ドローンと人の分担で点検の質を高める

2018.02.08 トピック


 2018年02月06日、三菱地所株式会社(以下、「三菱地所」)は丸の内熱供給株式会社、ブルーイノベーション株式会社、株式会社Liberaware(以下、「Liberaware社」)とともに、東京都千代田区の複合ビル「丸の内オアゾ」周辺の地下にある熱供給用洞道において、自律飛行ドローンを使った点検実験を行ったことを発表した。

 熱供給用洞道とはエリアのオフィスビルへ空調用エネルギーを供給する熱プラントの間を結ぶ地下トンネルのことをいう。洞道はビル間を繋ぐために一定の広がりを持っているが、内部は熱供給のための配管などが通っており大変狭小な空間となっている。そのため、人による配管設備等の点検には困難を伴うものとなっている。

(実験場所地図 出典:三菱地所株式会社)

 今回の実験の対象となったのは丸の内一丁目センターと三菱信託ビルサブプラント間を繋ぐ熱供給用洞道。ここで自律飛行ドローンを用いた点検実験が行われた。洞道での点検業務の効率化に向けて、人に代わってドローンが活用できるかが検証項目である。

 この実験の難しさは、地下空間での実験となることで、一般的に位置制御に使われているGPS信号が利用できないことである。GPS信号が使えず、かつ障害物の多い狭小な空間での自律飛行にはより高度な位置制御能力が求められるが、今回はセンサーで障害物を感知しながら自律飛行する形が試された。

 実験にはLiberaware社製の非GPS環境、かつ狭小な空間においても自律飛行可能な小型の産業用ドローンが用いられた。手のひらぐらいのサイズだ。公開実験の形で20回行われたが、周囲の配管に衝突することなく、自動航行で洞道内を往復し、内部の様子を動画撮影することができた。安定した自律飛行に成功したことで、 「日常点検の効率化」や「ドローンと人の分担点検による点検の質向上」に期待が高まっている。

(ドローンによる実験イメージ 出典:三菱地所株式会社)

 三菱地所では丸の内エリアの「オープンイノベーションフィールド」化を進めている。多様な人や企業が集い、交流することを通じて進化していく街を構想している。これまで、人の交流を促す施設の設置やスタートアップ企業の活躍する場の創出など行ってきた。今後はこれらの取組みを加速させながら、先進技術やテクノロジーを用いた実証実験を積極的に行い、エリアの機能や価値の向上を目指す方針だ。

*アイキャッチ 出典:三菱地所株式会社

【情報ソース】
街の重要なインフラの点検業務効率化に向けて 自律飛行ドローンによる地下トンネル内の点検実験を実施(*PDFファイルが開きます、)、2018年02月06日、三菱地所株式会社(三菱地所株式会社、丸の内熱供給株式会社、ブルーイノベーション株式会社、株式会社Liberawareによる共同発表)
自律飛行ドローンによる地下トンネル内の点検実験を実施、2018年02月06日、ブルーイノベーション株式会社
自律飛行ドローンによる地下トンネル内の点検実験を実施、2018年02月06日、株式会社Liberaware

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デロイト トーマツ|インフラ・PPPアドバイザリー(IPA)
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