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【ファシリティマネジメント】大成建設、生産施設の室内環境を自動制御で最適化/最適制御システム『T-Factory Next』を開発

2017.06.28 トピック


 2017年6月13日、大成建設株式会社(以下、「大成建設」)は工場などの生産施設において、生産設備の稼働状況に応じた「照明・空調・換気」の最適化を行うシステム『T-Factory Next』を開発したと発表した。

 これまで生産施設では、生産設備の稼働状況や作業員の在室状況に関係なく、照明の常時点灯や空調・換気設備の常時最大設定での運転など、無駄の多いエネルギー利用が見られた。これに対し、当該システムの適用で約20%の省エネルギー化を実現することが可能となるようだ。

 当該システムは生産施設内のエリア毎に設定する基本情報などを基に、運転モードを設定することから始まる。
 基本情報として求められるのは、作業員の在室状況、生産設備や照明・空調・換気の運転状況などであり、この他にエリア内での照明・空調・換気の照度や風量等の運転状況や運転時間も併せて設定する。ここまでは手動での入力作業となる。
 運転モードが設定された後は、生産設備の稼働・停止信号や次世代人検知センサーからの情報に応じて、コントローラーが自動的に室内環境の最適化をしてくれる。

(T-Factory Nextの概念(照明・空調の制御の例) 出典:大成建設株式会社)

(生産設備の稼働状況に合わせた運転モードの事例 出典:大成建設株式会社)

 現時点では、当該システムの運用には2つのタイプがあるようだ。
 1つは「個別制御型」と呼ぶ生産エリアや生産設備などの単位で個別に制御するタイプ。もう1つは個別制御型をベースに中央監視システムにより一元管理で制御する「中央監視制御型」。施設管理者がこれらのタイプを状況に合わせて選択・組合せをする使われ方が想定されている。

 大成建設では今後、『T-Factory Next』を食品工場、医薬品工場、半導体工場などの生産施設を対象に導入を進める。同時に、生産設備の製造管理システムとの連携やネットワークを活用したIoTへの展開を念頭に、より高度な省エネ運転を可能にするシステム開発を進めるようだ。

*アイキャッチ 出典:大成建設株式会社

【情報ソース】
生産施設における室内環境の最適制御システム『T-Factory Next』を開発、2017年6月13日、大成建設株式会社

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