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【開発】伊藤忠商事や関西電力など、米国ペンシルベニア州で天然ガス火力発電所を建設/出力約1,000MW、2020年4月運転開始を目指す

2017.08.30 事業参画・売買レポート


 2017年8月22日、伊藤忠商事株式会社(以下、「伊藤忠商事」)は同社が100%出資する米国子会社のTyr Energy,Inc.(以下、「ティア・エナジー社」)が進める「米国ペンシルベニア州ガス火力発電事業」において、ヒッコリーラン発電所の建設を開始したと発表した。

米国ペンシルベニア州ローレンス郡

 ヒッコリーラン発電所は米国ペンシルベニア州のローレンス郡に建設される。発電出力が約100万kW(1,000MW)で計画されたガスコンバインドサイクル発電の発電所である。シーメンス製H型ガスタービン発電機2基、蒸気タービン発電機1基を導入する。工事は米国のKiewit Power Constructors Co.(キーウィット・パワー・コンストラクターズ社)が請負う。

 発電所の商業運転は2020年4月に予定されており、発電された電力は米国最大の電力市場であるPJM市場に売電する。実現すれば、おおよそ100万世帯相当の電力供給となる見込みだ。発電所の建設や資産管理・運営業務をティア・エナジー社が行い、運営・保守業務を同じく伊藤忠商事100%出資の米国子会社である「NAES Corporation」(以下、「ネイス社」)が行う。

 事業を進めるに当たり、ティア・エナジー社と関西電力株式会社(以下、「関西電力」)、そして独国のSiemens Financial Services,Inc(以下、「シーメンス社」)の3社で合弁会社を設立している。合弁会社の名称は『ヒッコリーラン・エナジーホールディングス,LLC』。出資比率はティア・エナジー社が50%、関西電力とシーメンス社がそれぞれ30%と20%となっている。

(出典:伊藤忠商事株式会社)

 当該発電事業についてはプロジェクトファイナンスが組成されている。融資はBNP パリバ、バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチ、クレディ・アグリコル の3行、及び三菱東京UFJ銀行、日本政策投資銀行、三井住友銀行、ABNアムロ、National Australia Bank、新韓銀行を共同リードアレンジャーとして実施されるようだ。

*アイキャッチ 出典:伊藤忠商事株式会社

【情報ソース】
米国ペンシルベニア州大型ガス火力発電所開発プロジェクトについて、2017年8月22日、伊藤忠商事株式会社
米国ペンシルベニア州天然ガス火力発電事業[Hickory Runプロジェクト]に対し融資を実施、2017年8月22日、株式会社日本政策投資銀行

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デロイト トーマツ|インフラ・PPPアドバイザリー(IPA)
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