【グリーンボンド】群馬銀行、100億円のグリーンボンドを11月に発行/地方銀行としては国内初

2019.10.26 グリーンボンド


 2019年01月24日、株式会社群馬銀行(以下、「群馬銀行」)は第5回期限前償還条項付無担保社債(実質破綻時免除特約及び劣後特約付)(グリーンボンド)を発行することを発表した。地方銀行によるグリーンボンド発行は国内初。

 当該グリーンボンドの発行額は100億円。発行時期は11月、年限は10年(期限前償還条項付)となる予定だ。発行主幹事は野村證券株式会社、SMBC日興証券株式会社(以下、「日興証券」)が務めている。SMBC日興証券はGreen Bond Structuring Agentも務めた。

 発行されるグリーンボンドは国際資本市場協会(International Capital Market Association(ICMA))の「グリーンボンド原則(The Green Bond Principles 2018)」、環境省の「グリーンボンドガイドライン2017年版」の基準に適合したグリーンボンドフレームワークとなっており、外部ESG評価機関であるSustainalytics社からセカンドパーティオピニオンを取得している。

 グリーンボンドの発行によって調達した資金は以下の表にまとめた適格クライテリアを満たす新規・既存の融資や支出に充当する方針だ。

〇資金使途および適格クライテリア一覧

a.再生可能エネルギー対象発電設備の資産の賃貸、取得、建設、運転、施設拡張を含む、当該発電事業向け融資
i. 太陽光発電事業(子会社のぐんぎんリース株式会社が行うリース事業に関連する支出を含む)
ii. バイオマス発電事業(ただし、廃棄物由来のバイオマス資源である発電事業に限定する。)
iii. 水力発電事業(ただし、発電容量が25MW未満の発電事業に限定する。)
b.環境配慮型私募債銀行保証付私募債の適格基準を満たし、かつ次のいずれかを満たす太陽光発電事業を行う企業に対して実施する銀行保証付私募債の引受
i. ISO14001の認証を取得している企業
ii. 環境省のエコアクション21の認証を取得している企業
iii. 群馬県が認定する「環境GS」の認証を取得している企業
c.エネルギー効率LED照明や空調設備の更新、建築物の改修等、エネルギー効率の向上に資する設備導入・改修向けの融資。
以下のカテゴリー(e)に該当する融資は、カテゴリー(c)から除外
d.クリーンな輸送以下の事業または取組みを含む、電気自動車(EV)および燃料電池自動車(FCV)並びにそれを支えるインフラの購入・維持のための融資および支出
i. 群馬銀行で実施する融資
ii. 子会社であるぐんぎんリースにおける自動車リース事業
iii. その他グループ会社において取組む社用車のエコカー導入の推進
e.グリーンビルディング国内において認知された以下のグリーンビルディングの第三者認証および基準を満たす建築物の建設、購入または修繕のための融資
i. CASBEE:S、A、またはB+
ii. DBJ Green Building認証:5つ星、4つ星、または3つ星
iii. BELS:5つ星、4つ星、または3つ星
f.(a) 該当するグリーンボンドの発効日から遡って5年以内または(b)グリーンボンド発行以降かつ当該グリーンボンドの償還日以前に融資することに合意された融資および事業開始が決定された事業、または支出を対象とする
 

*アイキャッチ MrMoonさんによる写真ACからの写真

【情報ソース】
期限前償還条項付無担保社債(グリーンボンド)の発行に関するお知らせ、2019年10月24日、株式会社群馬銀行

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デロイト トーマツ|インフラ・PPPアドバイザリー(IPA)
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