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【PPP】東京都、『両国リバーセンタープロジェクト』の事業者にヒューリックなどを選定/定期借地で公共不動産を活用し、隅田川沿いににぎわい拠点

2017.09.01 PPP


 2017年8月31日、東京都は都と墨田区が進める『両国リバーセンタープロジェクト』事業予定者にヒューリック株式会社(以下、「ヒューリック」)が代表企業を務めるグループを選定したことを発表した。

 当該事業は都と墨田区が隅田川沿いの両国地域に有する土地を活用して、官民連携した形で、水辺のにぎわい創出や防災性の向上に資する複合拠点施設を整備するものである。現代に蘇る橋詰広場のような施設となりそうだ。
 予定通りに進めば、来年2018年10月頃には工事に着工し、2020年6月頃には供用開始する計画。都が進める「2020年に向けた実行プラン」に係る事業で、「スマートシティ 政策の柱7 世界に開かれた国際・観光都市」に位置付けられている。

 対象となる敷地は東京都墨田区横綱一丁目の隅田川沿いの東京都と墨田区が有する約1,500㎡の土地である。近くには両国国技館や江戸東京博物館もある。この土地に対して50年の事業用定期借地権を設定。民間事業者は土地を借り、公共機能と民間機能が一体となった建物を建設・運営する。

 この拠点の整備に併せて、これまであった子育て支援施設(両国子育てひろば、墨田区)や隅田川を運行する水上バスの待合機能(東京都)は新たに整備される施設内に賃借する形で移る。同時に東京都は両国船着き場の増設やスーパー堤防の整備を行い、水辺とまちの動線を円滑にする工事を進める。

(出典:東京都)

 選定されたグループはヒューリック(代表企業)、株式会社佐藤総合計画、鉄建建設株式会社、坂田建設株式会社の4社で構成されている。惜しくも時点であったグループは大和ハウス工業株式会社東京本店が代表企業を務めるグループであった。

 ヒューリックグループの案は地上9階建て、延べ床面積約8,000㎡の建物。民間機能としてホテルやカフェレストラン、観光案内所を計画した。ゲート上になっている大階段の空間が水辺とまちを繋げているのが特徴的で、にぎわいのある楽しそうな空間となっている。
 観光面では浅草のホテルとの連携や舟運利用者の増加や隅田川テラスのイベント誘致などソフト面からの提案も評価された。施設には防災備蓄倉庫も設置され、災害時にはホテルレストランで帰宅困難者の受入ができる等の防災機能を発揮する。

(国技館通り側の完成予想図 出典:東京都)

 ヒューリックはこれまで『奈良県養徳学舎整備事業』や『旧福井中学校跡地活用事業』などで、自治体が保有する不動産を定期借地し、PPP事業として施設整備・運営してきた実績がある。

*アイキャッチ 出典:東京都

【情報ソース】
「両国リバーセンタープロジェクト」事業予定者を選定しました、2017年8月31日、東京都

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デロイト トーマツ|インフラ・PPPアドバイザリー(IPA)
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