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【PPP】三菱地所、沖縄県の下地島空港旅客ターミナルの建設に着手/官民連携で宮古諸島を国際的なリゾートへ

2017.10.18 PPP


  2017年10月11日、三菱地所株式会社(以下、「三菱地所」)は沖縄県で進めてきた『下地島空港国際線等旅客施設整備・運営及びプライベート機受入事業」において、下地島空港旅客ターミナル施設の新築工事に着工したことを発表した。2019年3月の開業を目指す。

(出典:三菱地所株式会社)

下地島空港

 当該事業は沖縄県宮古島市伊良部地区にある下地島空港において、旅客ターミナル施設を整備し、国際線・国内線旅客の取扱いやプライベートジェットに代表されるジェネラルアビエーションの受入体制の構築を実施するものである。2017年3月に沖縄県との間で基本協定を締結し進めてきたが、このほど工事着工となった。

 下地島空港は、国内における機長養成のための訓練飛行場として1979年に開設され、これまで航空会社によるパイロット訓練としての利用がほとんどであった。元々、国内屈指のリゾート地として人気の高い宮古諸島に国際線機能を整備し、国際的なリゾートへ成長させることで、一般旅客が使用できる空港として新たな役割を見出したい考えだ。

 既に官民連携のもと、国際線や国内線LCCのほか、プライベート機等の新たな航空需要を見込んで誘致活動を進めている。国際線では、近年観光客の多い台湾や香港、或いはすでに宮古島にチャーター便が就航している韓国などのアジア地域をメインターゲットと定め、路線開拓に動く方針だ。国内線LCCは国内主要都市からの就航を目指す。

 沖縄県では、2021年度までに沖縄県への入域観光客数1,200万人(うち外国人観光客数400万人)達成と言う目標を掲げている。一方で、下地島空港としては年間の航空旅客数目標は開業年で5.5万人、3年後に30万人、7年後に57万人と設定した。伊良部大橋で繋がる宮古島の宮古空港と異なる新しいニーズを創出し、共存・共栄の状態をつくれるかがポイントとなりそうだ。

(出典:三菱地所株式会社)

 施設開発のキーコンセプトは「空港から、リゾート、はじまる。」とし、空港に到着した瞬間からリゾート体験が始まることを目指した。ターミナルは豊かな緑や自然光を取り込んだ開放的なものとし、航空機への搭乗直前まで利用者がくつろげる空間を演出している。また、ターミナル正面にレンタカーの乗り出し・返却エリアを設けて利用しやすくするなど、旅行者の動線も考慮された使い勝手の良いものとなっている。

 2つのエコへの建築的取組みを通じて、「エコアイランド宮古島」のブランディングも訴求した。それが「CLTの活用」と「ネット・ゼロ・エネルギービル(ZEB)」(*)である。

 CLTは1995年ごろからオーストリアを中心に発展してきた構造用集成材だ。クロス・ラミネーティッド・ティンバーの略で、挽き板を直行するように接着しているのが特徴である。このCLTを空港ターミナルとして全国で初めて、屋根の構造材として使った。その量は1棟当たりでの使用量としては日本一となる。木材利用は二酸化炭素の排出削減や炭素の貯蔵等、地球温暖化防止に貢献すると言われており、国も国産木材の利用を推奨している。

 ネット・ゼロ・エネルギービルの取り組みは経済産業省資源エネルギー庁の「ZEBロードマップ」ではZEBReadyランクに該当し、BELS(建築物省エネルギー性能表示制度)では最高ランクの認定を受けた。これは国が基準とするビルと比較して68%以上一次エネルギー消費を削減する建物が取得できる。空港ターミナルとしては初の取組み。

(*)ネット・ゼロ・エネルギービル(ZEB)(三菱地所のプレス記事より引用)
先進的な建築設計によるエネルギー負荷の抑制やパッシブ技術の採用による自然エネルギーの積極的 な活用、高効率な設備システムの導入等により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギー化を実現した上で、再生可能エネルギーを導入す ることにより、エネルギー自立度を極力高め、年間の一次エネルギー消費量の収支をゼロとすることを目指した建築物

(出典:三菱地所株式会社)

 今後について三菱地所は、「下地島空港の持つ宮古圏域の玄関口としての高いポテンシャルや、リゾート感あふれる立地を活かしつ つ、当社が持つノウハウや知見を用いて、下地島空港及び空港周辺地域の活性化を推進し、内外交流人口拡大に よって地域活性化に貢献してまいります。また本事業のみにとどまることなく、沖縄圏での事業拡大を目指します。」としている。

*アイキャッチ 出典:三菱地所株式会社

【情報ソース】
沖縄県・下地島空港において旅客ターミナル施設整備を開始(*PDFファイルが開きます、636KB)、2017年10月11日、三菱地所株式会社

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デロイト トーマツ|インフラ・PPPアドバイザリー(IPA)
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