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【コンセッション】三浦市、公共下水道コンセッション事業の優先交渉権者に前田建設工業等のグループを選定

2022.07.23 コンセッション


 2022年7月15日、三浦市は同市が実施する「三浦市公共下水道(東部処理区)運営事業」の優先交渉権者に、前田建設工業株式会社(以下、「前田建設工業」)が代表企業を務めるグループを選定したことを発表した。前田建設工業が運営に携わるコンセッション事業は6件目。

 当該事業はこれまで三浦市が行ってきた三浦市公共下水道の運営等を、コンセッション方式の官民連携事業として実施するものだ。運営権者には、民間事業者の経営視点を取り込んだ中長期的な投資戦略の改善、収支バランスの取れた下水道事業の実施と持続可能性の向上、三浦市の魅力向上に資する下水道事業等の潜在的な価値の創出などが求められている。

 当該事業の事業期間は2023年4月から2043年3月までの20年間。三浦市公共下水道東部処理区の処理場(東部浄化センター)、ポンプ場(金田中継センター)、管路施設(幹線管きょ、、枝線管きょ、マンホールポンプ、マンホール(マンホール蓋含む)、公共汚水ます、取付管)の運営(①経営、②各種計画支援、③対象施設の改築・維持管理・増築等)や附帯提案事業(既存の処理工程に捉われない新たな処理工程の導入等)、任意事業(運営権者等が自らの負担で行う独立採算の事業)を行う。

 事業者の選定は公募型プロポーザル方式で行われ、「みうらラクアパートナー」が選定された。代表企業は前田建設工業、構成員は東芝インフラシステムズ株式会社、株式会社クボタ、日本水工設計株式会社、株式会社ウォーターエージェンシー。次点交渉権者は東急建設株式会社が代表企業を務めるグループだった。

〇審査結果

評価項目配点グループ名
Aグループ
(選定案)
Bグループ
1.一般的要素(全般)6746.8820.63
事業計画119.002.50
実施体制107.135.25
財務管理108.133.25
モニタリング105.002.75
地域貢献128.881.88
保険適用53.502.25
災害時体制95.252.75
2.一般的要素(技術)6343.3815.88
ストックマネジメントに係る検討2621.886.50
改築全般1611.636.13
維持管理全般219.883.25
3.一般的要素(その他)3025.005.63
附帯提案事業1513.133.75
任意事業1511.881.88
4.市財政負担軽減に向けた取り組み4037.250.38
市財政負担軽減に向けた取り組み107.250.38
期待される効果3030.000.00
合計200152.5042.50
 

 審査・採点の概要は「一般的要素(全般)」は46.88/76点、「一般的要素(技術)」は43.38/63点、「一般的要素(その他)」は25.00点/30点、「市財政負担軽減に向けた取り組み」は37.25/40点、合計点152.50/200点となっている。提案の中では、対象施設の有効利用等によるダウンサイジングの提案や、デジタル情報に基づく最低な管理水準の設定や健全度予測の精度向上についての提案などが評価されている。

 三浦市と前田建設工業は2022年7月に基本協定を締結、11月に公共施設等運営権設定や実施契約の締結を行い、2023年4月から事業開始となる予定だ。10月から12月にかけては運営権者との主たる業務の引継ぎも計画されている。

*アイキャッチ Photo by wanderplans.com on Unsplash 

【情報ソース】
優先交渉権者等の決定について(令和4年7月15日)、2022年7月15日、三浦市

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デロイト トーマツ|インフラ・PPPアドバイザリー(IPA)
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