2024.09.14
【プロジェクトファイナンス】みずほ銀行やDBJなど、福岡空港の運営事業に約1,700億円の協調融資/プロジェクトファイナンスとしては国内最大級
2018.11.01 インフラ融資
2018年10月12日、株式会社みずほ銀行(以下、「みずほ銀行」)は株式会社日本政策投資銀行(以下、「DBJ」)、株式会社西日本シティ銀行(以下、「以下、「西日本シティ銀行」」)、株式会社福岡銀行(以下、「福岡銀行」)と共に、空港コンセッション事業である「福岡空港特定運営事業等」に対するプロジェクトファイナンスを組成し、福岡国際空港株式会社へ総額約1,700億円の協調融資を実行することを発表した。プロジェクトファイナンスとしては国内最大級のものとなり、国管理空港のコンセッションとしては国内初の組成案件となる。
当該プロジェクトファイナンスのマンデーテッドリードアレンジャー兼ブックランナー(主幹事行)はみずほ銀行とDBJ、リードアレンジャーは西日本シティ銀行と福岡銀行が務める。協調融資には合計12の金融機関が参加し、みずほ銀行がセキュリティエージェント、DBJがファシリティエージェントを務めるようだ。
○協調融資への参加金融機関
株式会社みずほ銀行 | ブックランナー・マンデーテッドリードアレンジャー |
株式会社日本政策投資銀行 | |
株式会社西日本シティ銀行 | リードアレンジャー |
株式会社福岡銀行 | |
株式会社民間資金等活用事業推進機構 | |
第一生命保険株式会社 | |
株式会社三井住友銀行 | |
株式会社三菱UFJ銀行 | |
株式会社りそな銀行 | |
富国生命保険相互会社 | |
明治安田生命保険相互会社 | |
三井住友信託銀行株式会社 |
当該事業は福岡国際空港株式会社(運営権者)が2048年07月31日までの約30年間に亘り、滑走路等の運営とターミナルビルや駐車場等の運営を一体的に実施するというもの。PPP(官民連携)の中でも、国がインフラを保有したまま運営を民間事業者に委託するコンセッション方式が採用されている。民間事業者の知見を活かした事業運営方式を導入する一方、2024年度には国による滑走路増設も予定されており、今後ますます福岡空港の機能強化が進む見込みだ。
事業を実施するのは福岡国際空港株式会社。2018年08月01日付で国と締結した実施契約に基づいて福岡空港の運営事業を行う。福岡国際空港株式会社は福岡エアポートホールディングス株式会社を代表企業とするコンソーシアム「福岡エアポートHDグループ」が出資し設立した企業だ。コンソーシアムの構成企業(株主)は西日本鉄道株式会社、三菱商事株式会社、チャンギ・エアポート・インターナショナル、九州電力株式会社。チャンギ・エアポート・インターナショナルはシンガポールのチャンギ空港運営企業。
【情報ソース】
・「福岡空港特定運営事業等」に対するプロジェクトファイナンスの組成について(*PDFファイルが開きます、77KB)、2018年10月12日、株式会社みずほ銀行
・福岡空港民営化・空港設備拡充に関するシンジケートローンへの参加~設備拡充への資金供給を通じた地域経済活性化への貢献~(*PDFファイルが開きます、207KB)、2018年10月19日、第一生命保険株式会社
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