【参画】熊谷組、香港の道路トンネルMOM事業を受注/香港東部海底トンネル(EHC)に続き2件目

2018.08.02 事業参画・売買レポート


 2018年07月30日、株式会社熊谷組(以下、「熊谷組」)は香港の大老山トンネル(Tate’s Cairn Tunnel)のMOM事業(管理・運営・保守事業)(*)に参画することを発表した。熊谷組の香港におけるMOM事業の受注は2016年08月の香港東部海底トンネル(Eastern Harbour Crossing、以下「EHC」)に続いて2案件目となる。

(*)MOM:Management-Operate-Maintenanceの略

(大老山トンネル(Tate’s Cairn Tunnel)の場所 出典:株式会社熊谷組)

 大老山トンネルは香港九龍地区のダイヤモンドヒルと新界地区のシャーティンを結ぶ全長4km、片側2車線計4車線の道路トンネルだ。1日当たりの平均交通量は6万2,500台前後。BOT(Build-Operate-Transfer)方式で整備・運営された後、事業期間の満了に伴い香港政府に返還されていた。

 当該MOM事業はこの大老山トンネルの道路の管理・運営・保守事業を今後3年間に亘り行うものだ。EHCと同様、熊谷組、中国中信股份有限公司(CITIC)、ニューリアルプロパティ株式会社の3社で設立した共同出資会社が所有する香港現地法人「Pacific Infrastructure Management Limited」が香港政府と契約締結する。

(出典:株式会社熊谷組)

 熊谷組は香港での海底トンネルの施工を多く手掛けている。その豊富な実績を強みとしながら、2016年08月のEHCのMOM事業受注を足掛かりに香港でのMOM事業の拡大を目指していた。他社が施工・運営していた大老山トンネルであるが、熊谷組が当該MOM事業として引き継いだことはこれまでのインフラ運営面での取組みが評価されてのものと言える。

 熊谷組では海外で増加が見込まれている社会インフラのMOM事業に積極的に参加する考えを持っており、今後も香港を中心としたアジア地域での事業拡大と安定した収益源の確保を目指す方針だ。

04(香港の海底トンネル(太黒実線が熊谷組施工) 出典:株式会社熊谷組)

*アイキャッチ 出典:株式会社熊谷組

【情報ソース】
香港で当社2件目の道路トンネルMOM事業を受注、2018年07月30日、株式会社熊谷組
日本企業として香港で初!海底道路トンネルでのBOT事業への挑戦、事業完結に続いて、MOM事業に参画、2016年08月29日、株式会社熊谷組

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デロイト トーマツ|インフラ・PPPアドバイザリー(IPA)
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