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【PPP】リコー、三重県多気町の温浴施設に木質バイオマスで熱源を提供/アクアイグニス多気、民間施設直結スマートICが全国初の認定

2018.03.01 PPP


 2018年02月26日、株式会社リコー(以下、「リコー」)は三重県多気郡多気町で開発が進む複合リゾート施設「アクアイグニス多気」(2020年開業予定)の温浴施設に使用される温浴用エネルギーをリコーが供給することを発表した。このほど多気町と株式会社アクアイグニス(以下、「アクアイグニス社」)を含む3者で協定を締結した。

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 「アクアイグニス多気(たき)」は薬草温浴施設、宿泊施設、レストラン、アウトドア施設、産直市場等が集まる「癒し」と「食」をテーマにした複合施設だ。産学官の連携により地方創生を目指している三重県の観光プラットフォームにも位置付けられている。

 伊勢自動車道の勢和多気ICの東側に広がる約71haの開発地のうち、約44haを造成し施設整備を進める。開発を進めるのはアクアイグニス社とイオンタウン株式会社、ロート製薬株式会社、ファーストブラザーズ株式会社、株式会社第三銀行などで作る合同会社「三重故郷創生プロジェクト」。2020年2月に開業予定だ。

 アクアイグニス多気の中核施設の一つに「薬草の湯」がある。三重県独自の薬草などを活用して、季節ごとの効能の湯を提供する温浴施設である。ロート製薬は三重大学とともに「本草学」について共同研究を行い、当該温浴施設において薬草湯や健康商品などを提供することも考えているようだ。

(アクアイグニス多気俯瞰図 出典:株式会社リコー)

 リコーは木質バイオマス熱エネルギープラントを建設し、温水を作り「薬草の湯」に提供する。燃料は三重県内の木材から作られる木質チップを使用する。森林保全や林業の活性化、施設の利用者に再生可能エネルギーの活用事例を紹介できることなどが評価され、今回の協定締結に至った。

 リコーでは2016年12月から静岡県御殿場市のリコー環境事業開発センター(以下、「当該センター」)において、御殿場市と協力して木質バイオマスエネルギーの地産地消モデルの運用を開始している。こちらは近隣の林業業者が切り出した間伐材を御殿場市の公共施設管理運営会社が仕入れてチップ化し、リコーがそのチップを購入しバイオマスボイラーで燃焼させることで、当該センター内の空調や給湯に熱源を活用するというものだ。

(再生可能エネルギーである木質バイオマスの熱利用モデル 出典:株式会社リコー)

  アクアイグニス多気は2017年12月26日に、国土交通省から民間施設直結スマートインターチェンジの整備について全国で初めて認定を受けた。高速道路と近傍の民間施設を直結するインターチェンジを整備することで高速道路を活用した企業活動を支援し、経済の活性化に繋げるが国土交通省の狙いだ。直結路や接続路、料金所は官民連携の形で整備され、アクアイグニス多気は伊勢自動車道と直結することとなり、利用者は高速を降りることなく施設を利用することが可能だ。

(民間施設直結スマートICイメージ 出典:国土交通省)

(スマートIC整備の進め方及びIC名称例 出典:国土交通省)

*アイキャッチ 調印式の模様 出典:株式会社リコー

【情報ソース】
リコー、三重県多気郡多気町やアクアイグニスと、木質バイオマスを活用した温浴施設向けエネルギー供給に関する協定を締結、2018年02月26日、株式会社リコー
木質バイオマスエネルギーの地産地消モデルスタート~リコー環境事業開発センター、木質バイオマスボイラー稼働開始~、2016年12月06日、株式会社リコー

全国初 民間施設直結スマートインターチェンジの整備方針を認定~多気町と合同会社三重故郷創生プロジェクトが民間施設に直結するインターチェンジを計画~、2017年12月26日、国土交通省

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デロイト トーマツ|インフラ・PPPアドバイザリー(IPA)
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