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【コンセッション】愛知県有料道路コンセッション、優先交渉権者は「前田グループ」に決定/1,377億円で運営権売却

2016.06.25 コンセッション


 平成28年6月24日、愛知県道路公社は『愛知県有料道路運営等事業』(以下、「当該事業」)の優先交渉権者に前田建設工業株式会社を代表企業とする「前田グループ」に選定したと発表した。

34.8894190, 136.9003950

 当該事業は、愛知県道路公社が管理する有料道路8路線(知多4路線、猿投グリーンロード、衣浦トンネル、衣浦豊田道路、名古屋瀬戸道路)の運営を愛知県道路公社に代わり実施する。具体的には路線の維持・修繕のほか、一部の施設の改築や優先交渉権者の提案による附帯事業や任意事業を実施する。事業期間は事業開始の日から平成58年3月31日までの約30年となる。

 優先交渉権者は前田建設が代表企業を務める6社からなる「前田グループ」(*下表参照)。入札での最終審査となった第二次審査では200点満点中147.693点を獲得し第一位となった。次点の交渉権者には、124.156点を獲得した「オリックス・経営共創基盤・ヴァンシハイウェイコンソーシアム」(代表企業:オリックス株式会社)が選ばれている。13項目ある審査項目での採点結果を見ると、「運営権対価の額」と「地域活性化」で勝敗に差が出たようだ。

優先交渉権者「前田グループ」                                      

代表企業前田建設工業株式会社
構成企業・森トラスト株式会社
・大和ハウス工業株式会社
・大和リース株式会社
・セントラルハイウェイ株式会社
連携企業Macquarie Corporate Holdings Limited
 

 前田グループが提案した運営権対価は1,377億円(うち運営権対価一時金:150億円)。募集時に求められていた最低提案価格1,219億7,700万円を約157億円上回る金額だ。また、公社自らが運営等業務を実施した場合と比較して169億7,300万円のVFMがあることも確認された。

 前田グループはパーキングエリアを活用して新たな地域ブランドの創出や地域の魅力発信を図るほか、阿久比上りPAに連結した大型商業リゾート施設「愛知多の大地」の開発や中部臨空都市へのインターナショナルブランドホテルの誘致等を地域活性化策として提案した。道路の利便性の向上とともに、これらの沿線開発等による地域経済の活性化が評価された。

 今後のスケジュールは下記の通り計画されており、このまま実施契約の締結になれば、10月にも日本で初めてとなる有料道路の民間委託が始まる。

○今後のスケジュール(予定)
 平成28年   7月頃 基本協定の締結、運営権の設定及び公表
 平成28年   8月頃 実施契約の締結及び公表
 平成28年 10月頃 事業の開始

【情報ソース】
優先交渉権者の選定等について、平成28年6月24日、愛知県道路公社

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デロイト トーマツ|インフラ・PPPアドバイザリー(IPA)
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