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【売買】阪神国際港湾、JICAからシハヌークビル港湾公社の株式2.5%取得/海外インフラ展開法を受けてカンボジアの港湾運営に参画

2019.01.13 事業参画・売買レポート


 2018年12月26日、独立行政法人国際協力機構(以下、「JICA」)は保有するカンボジアのシハヌークビル港湾公社(Port Authority of Sihanoukville)の保有株式の一部を阪神国際港湾株式会社(以下」、「阪神国際港湾」)へ譲渡したことを発表した。

 阪神国際港湾はシハヌークビル港湾公社の株式214万4,300株を取得した。議決権付き株式総数に対して2.5%の割合になる。JICAとの相対取引による売買を通じて取得した。取得価格は約5億円。

 阪神国際港湾は大阪港や神戸港を運営しており、当該港湾は国際戦略港湾に指定されている。2018年08月に施行された「海外社会資本事業への我が国事業者の参入の促進に関する法律」(海外インフラ展開法)を踏まえ、シハヌークビル港の運営に参画する。

 シハヌークビル港はカンボジアで唯一の大水深港だ。港湾に隣接したシハヌークビル港経済特区も整備されている。貨物船は10,000重量トン級、タンカーは15,000重量トン級の船舶の入港が可能で、年間コンテナ貨物取扱量は2017年時点で46万TEU(*)となっている。コンテナ需要の増加に対応できるよう新たにコンテナ・ターミナルを建設する予定もある。

(*)TEUは、20フィートコンテナ1個分を「1TEU」とする貨物の単位量。

カンボジアの内戦終結後初となる有償資金協力案件として、1999年にJICAが「シハヌークビル港緊急リハビリ事業」を供与し、それ以降も無償資金協力や技術協力を行うなど継続的に支援を実施してきた。2017年06月にシハヌークビル港湾公社がカンボジア証券取引所に上場し株式の25%が売り出されたが、JICAは新規公開株式のうち戦略投資家への割当分として発行株式総数の13.5%を取得している。

*アイキャッチ Photo by Alex Person on Unsplash

【情報ソース】
カンボジア・シハヌークビル港湾公社の一部株式を譲渡:日本の港湾会社と共に、カンボジアの貿易促進に貢献、2018年12月26日、独立行政法人国際協力機構
カンボジア・シハヌークビル港湾公社の株式取得に関する件(*PDFファイルが開きます、114KB)、2018年12月26日、阪神国際港湾株式会社

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デロイト トーマツ|インフラ・PPPアドバイザリー(IPA)
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