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【売買】東京電力HD、ベトナム水力発電事業に出資参画/海外水力発電案件の第1号、発電所運営ノウハウで収益力高める

2018.11.15 事業参画・売買レポート


 2018年11月09日、東京電力ホールディングス株式会社(以下、「東京電力HD」)はベトナム国の水力発電事業に出資参画することを発表した。海外の水力発電事業に東京電力HDが出資参画するのは初。

 当該事業はベトナム国ラオカイ省(ベトナムの首都ハノイから北西約250km)にあるコクサン(Coc San)水力発電所を運営するものである。コクサン水力発電所の出力は29.7MW、売電についてはベトナム国営電力会社傘下の配電事業会社「Northern Power Corporation社」との間で20年間の電力販売契約を締結しており、当該契約に基づいて電力を売電している。2016年04月からの営業運転開始以来、これまで安定した操業を続けているが、今後は東京電力HDが国内で培った発電所運営ノウハウを活用して、さらに効率化を進めて収益力を高める方針だ。

 事業へ参画するにあたり、東京電力HDは当該水力発電所の事業会社である『Lao Cai Renewable Energy社』に出資しているViet Hydro社(シンガポール)の株式36.38%を取得した。シンガポールのInfraCo Asia Development社から取得した。Viet Hydro社の残りの株式63.62%はオランダのNexif Energy社が保有している。現時点でのLao Cai Renewable Energy社の株主は、Viet Hydro社(91.76%)、VIDIFI(Vietnam Infrastructure Development and Finance Investment)社(8.14%)、Nexif Energy社(0.10%)となっている。(カッコ内の数字は出資比率)

(出資構成 出典:東京電力ホールディングス株式会社)

 東京電力HDは再生可能エネルギーの主力電源化を目指しており、今後国内外の洋上風力発電プロジェクトや海外の水力発電プロジェクトを中心に開発を進める方針を固めている。このうち、海外の水力発電事業については、将来的な数値目標として総開発規模200~300万kWを目指すとしている。

*アイキャッチ Photo by Rafa Prada on Unsplash

【情報ソース】
ベトナム国コクサン水力発電所への出資参画について~当社における海外水力発電事業の第1号案件~、2018年11月09日、東京電力ホールディングス株式会社

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