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【戦略】大林組と東亜建設工業、国内洋上風力向けの自己昇降式作業台船(SEP)を建造/発電容量9.5MW級の大型風車まで対応

2018.09.27 トピック


 2018年09月25日、株式会社大林組(以下、「大林組」)と東亜建設工業株式会社(以下、「東亜建設工業」)は共同でSEPの建造を進めることを発表した。

 SEPとは洋上風力発電所の建設時に必要となる自己昇降式作業台船のことを言い、Self Elevating Platformを略してSEPと呼ばれている。今後、日本国内において洋上風力発電所市場が拡大する見込みだが、発電容量5.0MW級の大型着床式洋上風力発電設備を設置できるSEPが国内において不足しているのが現状だ。

 今回大林組と東亜建設工業は発電容量9.5MW級までの大型着床式洋上風力発電設備を導入する発電所の建設を可能にするSEPの建造に着手する。日本特有の建設条件に幅広く対応できるよう、建造は国内の気象や海象条件を熟知しているジャパンマリンユナイテッド株式会社が基本設計から建造まで行う計画となっている。計画通りに進めば、2020年10月に完成・引渡しとなる予定だ。

 今回計画されているSEPは既存の作業船と比較して格段に施工効率が向上している。国内最大の積載重量となる予定で、大型洋上風力発電設備を最大3台まで搭載できる。発電容量5.0~9.5MW級の大型着床式風力発電設備の組み立てができる800t吊り大型クレーンも装備しており、加えて10.0MW級以上の発電設備にも対応できる1,000t吊り大型クレーンへの変更も可能なものとした。これは将来的な風車の大型化を想定して決定されたものだ。

 また、海上は波や風等で揺れており長時間一定の位置に船位を保持する難しさがあるが、ダイナミックポジショニングシステム(DPS)と操船ウインチを装備することで船位保持の課題を解決する。海上での施工のしやすさにも配慮されたSEPとなりそうだ。

(今回建造予定のSEPのイメージ図 出典:株式会社大林組)

*アイキャッチ 出典:株式会社大林組

【情報ソース】
洋上風力発電所の建設を目的としたSEPの建造を決定しました 大型の着床式洋上風力発電設備の設置に対応、2018年09月25日、株式会社大林組(東亜建設工業株式会社との共同リリース)

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デロイト トーマツ|インフラ・PPPアドバイザリー(IPA)
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