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【戦略】オリックス・東レ・中国水務、中国での水処理事業で戦略的提携/「水道の水を直に飲む」を掲げる

2018.06.29 トピック


 2018年06月27日、オリックス株式会社(以下、「オリックス」)は東レ株式会社(以下、「東レ」)と中国本土で上下水道ビジネスを展開する中国水務集団有限公司(以下、「中国水務」)と3社で、中国での水処理・水環境事業についての戦略提携協議書を締結したことを発表した。

(戦略的提携協議書調印式の様子 出典:オリックス株式会社)

 今回の提携により、中国水務の運営・管理する上水道設備に東レの膜ろ過技術を導入し、住まいや学校、或いは市庁舎などで直接飲用に適した水道水を供給することが狙いだ。「水道の水を直に飲む」という文化変革を推進し、既存の下水処理施設の設備更新や新規施設の建設の際に水処理膜の技術提供を行うほか、東レの家庭用浄水器の販路拡大でも協業する。一方で、中国水務は水処理膜の技術を強みに、同社が主に都市部で運営している下水処理設備を農村部へも展開する方針だ。

 東レは1980年代から中国市場において水処理膜ビジネスを展開しており、上水・工業用水処理、海水淡水化、下廃水再利用に使用される各種水処理膜を供給してきた。家庭用浄水器分野においても「トレビーノ®」を2007年から中国市場に上市しており、蛇口直結型を中心に商品展開している。

 オリックスは1981年に中国初のリース会社を設立し、中国で金融サービス事業を展開している。2011年には中国水務に出資し、主要株主として事業拡大をサポートしながら、日本企業の持つ高い技術やノウハウの橋渡しをしている状況だ。中国水務への出資比率は18.27%。

 中国水務は中国の50以上の地方都市において上水道施設の運営・管理を実施しており、また20以上の地方都市において下水施設の運営・管理も行っている。中国における大手総合水処理事業会社で、香港証券取引所にも上場している。
 自社施設の開発や運営のほかに、下水道施設を保有する地方政府傘下の国営企業に出資し、設備の改善や運営ノウハウの提供も行っている。

 3社は今回の提携を機に、各社のリソース、専門性、優位性を最大限発揮できる協業を推進していくとしている。

*アイキャッチ 飲用水製造装置導入の事例 出典:オリックス株式会社

【情報ソース】
中国での水処理事業における戦略提携協議書を締結、2018年06月27日、オリックス株式会社(東レ株式会社と中国水務集団有限公司との共同リリース)

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デロイト トーマツ|インフラ・PPPアドバイザリー(IPA)
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