【融資】日本貿易保険、双日などが進めるチリ共和国の太陽光発電事業に融資保険を付保／米ドル建て融資保険の第1号

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　2017年11月24日、株式会社日本貿易保険（以下、「NEXI」）は双日株式会社（以下、「双日」）などがチリ共和国で進めているHuatacondo（以下、「ウアタコンド」）太陽光発電プロジェクトに対する融資保険の引受を行ったと発表した。同社が10月2日に創設した「米ドル建て融資保険」の第1号案件となる。

　融資保険の対象となっている事業は、双日株式会社（45.0%）、四国電力株式会社（30.0%）、米国Sojitz Corporation of America（Sojitz America）（15.0%）、フランスの大手建設企業であるEiffage SA社（10.0%）の4社で共同出資して設立したAustrianSolar Chile Cuatro SpAを通じて実施する太陽光発電事業である。（カッコ内の数字%は出資比率）
　チリ北部のアタカマ砂漠のあるウアタコンド地区おいて、設備容量98MWの太陽光発電所を建設・運営し発電した電力をチリ国内の卸売電力市場で販売する。商業運転は2018年8月を予定している。

　NEXIはAustrianSolar Chile Cuatro SpAが協調融資（プロジェクトファイナンスを組成）で調達する総額73.31百万米ドルのうち、株式会社三井住友銀行、株式会社みずほ銀行、株式会社伊予銀行の計3行による融資の一部に対して保険を付保する。金額にして47.20百万米ドル。

　対象事業は発電した電力を電力卸売市場にて売電するため、電力の需給状況によっては市場電力価格が変動し、返済原資がぶれて安定しないことも想定できる案件ではあるが、太陽光パネルの価格下落や敷地が世界有数の日射量を誇る地域であることなどを考慮し、NEXIでは融資保険の引受を決めた。

　チリでは2050年までに供給電力量に占める再生可能エネルギーの割合を70%とする目標を掲げている。広域電力会社は一定の再生可能エネルギー調達の義務があるほか、発電・送電・売電の分離も進んでいる。政策や整備された市場を基に、今後も同国における再生可能エネルギーの導入は進んでいくことが見込まれている。 

ウアタコンド太陽光発電プロジェクトの概要　　　                                                                                    　      

〇融資保険の概要

*アイキャッチ　Photo by José Carlos Cattel on Unsplash

【情報ソース】
・チリ共和国／Huatacondo太陽光発電プロジェクト―米ドル建て融資保険の引受第1号案件―、2017年11月24日、株式会社日本貿易保険
・チリ共和国／Huatacondo太陽光発電プロジェクト（融資保険の引受）、2017年6月23日、株式会社日本貿易保険
・ドル建て貿易保険の創設について、2017年5月8日、株式会社日本貿易保険

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