• Home
  • インフラファンド動向
  • 【ファンド組成】国交省と民都機構、マネジメント型まちづくりファンドを創設/地域金融機関と連携、まずは大阪と沼津で第1号

【ファンド組成】国交省と民都機構、マネジメント型まちづくりファンドを創設/地域金融機関と連携、まずは大阪と沼津で第1号

2017.09.13 インフラファンド動向


 2017年9月1日、一般財団法人民間都市開発推進機構(以下、「民都機構」)は、国土交通省と共に、地域金融機関と連携して、地域課題の解決に向けた民間まちづくり事業を支援する「マネジメント型まちづくりファンド」を順次組成することを発表した。第1号は大阪シティ信用金庫(以下、「大阪シティ信金」)と沼津信用金庫(以下、「沼津信金」)との間でファンドを設立する。9月7日には両信金との間でファンド契約書調印式も開催された。

 ファンド資金の活用対象は、一定のエリアをマネジメントしつつ、当該地域の課題解決に資するリノベーション等の民間まちづくり事業等である。都市の中で一定のエリアの複数の事業を連鎖的に支援することでエリア全体の価値向上を図ることを目標としている。

 ファンドの存続期間は最長20年とし、個別の各事業に対する投資期間としては最長10年まで。ファンドの規模は数千万~数億円が想定されており、民都機構の出資額はファンド総額の1/2を上限としている。

(スキーム図 出典:国土交通省)

 大阪シティ信金と組成するファンドは『シティ信金PLUS事業大阪まちづくりファンド』。組合方式はLLP(有限責任事業組合)で、ファンド規模は5,000万円。大阪シティ信用金庫と民都機構がそれぞれ2.500万円出資した。
 対象エリアをJR大阪環状線内の商店街などとし、街の活性化を目指すスモールソーシャルビジネスに特化して資金面から支援する。商店街の空き店舗の活用、観光資源の発掘・活用、待機児童対策や子育て支援等に繋がる取組みにファンドの資金を活用する。

(シティ信金PLUS事業大阪まちづくりファンド 出典:国土交通省)

 一方、沼津信金と組成するファンドは『ぬまづまちづくりファンド』。組合方式はLLP(有限責任事業組合)、ファンド規模は4,000万円。こちらも折半出資でファンド組成されている。沼津市域内のまちなかやストックを活用することで集客の拠点となりうるエリアが支援対象地域。この対象エリアの中で遊休不動産を活用し、「働く・住む・学ぶ・育てる・遊ぶ」のテーマに沿った都市コンテンツを推進する事業にファンドの資金を活用する。
 沼津市では平成27年度から遊休化した民間や公共の不動産をリノベーションすることで地域の価値を高める「リノベーションまちづくり」を推進しており、案件発掘や事業育成にこれまでの経験が存分に活かせそうだ。

(ぬまづまちづくりファンド 出典:国土交通省)

【情報ソース】
全国第1号!マネジメント型まちづくりファンドの設立(*PDFファイルが開きます、1MB)、2017年9月1日、国土交通省都市局まちづくり推進課
「マネジメント型まちづくりファンド(全国第1号)設立調印式」を開催しました!(*PDFファイルが開きます、393KB)、2017年9月7日、一般財団法人民間都市開発推進機構

【関連記事】
【提携】リニューアブル・ジャパンと東急不動産、再エネ分野で資本業務提携/新たに2,000億円規模のインフラファンド組成を目指す
【PPP】東京都、『両国リバーセンタープロジェクト』の事業者にヒューリックなどを選定/定期借地で公共不動産を活用し、隅田川沿いににぎわい拠点
【ファンド組成】十六銀行など地銀4行、再生可能エネルギーファンドを組成/ファンドの規模は40億円

, , , , , ,


デロイト トーマツ|インフラ・PPPアドバイザリー(IPA)
ISS-アイ・エス・エス

月別アーカイブ