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【稼働】青山高原ウインドファーム、最大出力80MWの風力発電所が完成、運転開始/国内屈指の好風況を活かした集合型風力発電所

2017.02.10 事業参画・売買レポート


 平成29年2月2日、株式会社青山ウインドファーム(以下、「青山ウインドファーム」)は開発を進めていた新青山高原風力発電所が完成し、運転を開始したことを発表した。

〒514ー1251 三重県津市奥馬野 榊原町4183−2

 新青山高原風力発電所は三重県伊賀市東部と津市西部にかけて広がる青山高原の中に開発されている。青山高原には若狭湾から琵琶湖を経て、伊勢湾に抜ける風が年間を通じて吹いており、年間平均風速は7.6m/s。発電に必要な風を安定して得られるこの地は日本でも有望な風況だ。

 青山高原内を南北に走る三重県道512号の両脇に日立製作所製の2MW風力発電機(HTM2.0-80)40基が据えられ、発電出力は80MWと日本最大級となっている。青山ウインドファームによれば、年間で一般家庭約44,000世帯相当の電力を生み出す。これは津市の36%、伊賀市の1.1倍相当に匹敵する量だ。発電された電力は全量を中部電力に売電する。

 開発工事は2期に分けて進められており、1期工事では18基(36MW)を建設し、昨年3月に運転を開始させた。今回完成したのは2期工事分の残り22基(44MW)。工事は日立製作所が造成工事から設計、製造、据付まで一貫して請負った。採用された風力発電機はダウンウィンドロータ方式の風車で、吹上風を効率よく捉え、従来方式と比べ発電効率を上げることができる。

(紫色で示された風車が今回完成した22基(水色は1期工事分の18基) 出典:株式会社青山ウインドファーム)

 青山ウインドファームは津市、伊賀市、中部電力グループの株式会社シーテックの3者が共同出資する第三セクター会社(資本金:1,940百万円)である。2000年12月26日に設立され、2012年12月にはシーテックを引受先とする第三者割当増資(15億円(30,000株))も実施されている。
 同社は今回の新青山高原風力発電所の他に、青山高原風力発電所を2003年3月に運転開始している。こちらはJFEエンジニアリング製の風力発電機20基が採用され、発電出力は15MWの発電規模である。

*アイッキャッチ画像 出典:株式会社日立製作所

【情報ソース】
日本最大出力の「新青山高原風力発電所」運転開始について(お知らせ)、平成29年2月2日、株式会社青山高原ウインドファーム
青山高原ウインドファーム向け日立2MW風力発電システム合計40基が完成、平成29年2月2日、株式会社日立製作所

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