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【参画】九州電力、タイ大手発電事業社「EGCO社」に経営参画/EGCO社は6ヵ国で27の発電資産を保有、持分出力は約515万kW

2019.05.17 事業参画・売買レポート


 2019年05月14日、九州電力株式会社(以下、「九州電力」)はタイ王国の大手発電事業者である「エレクトリシティ・ジェネレーティング・パブリック・カンパニー社」(以下、「EGCO社」)の株式を間接的に取得し、同社の経営に参画することを発表した。

 EGCO社は1992年にタイ発電公社(Electricity generating Authority of Thailand、以下「EGAT社」)の分割民営化によって設立された発電事業会社。1995年にはタイ証券取引所に上場している。その後、2006年に三菱商事、2011年には東京電力株式会社(現在の株式会社JERA)が経営に参画している。九州電力はEGCO社の株式の24.57%を保有するテプディア・ジェネレーティング社(以下、「TEPDIA社」)の株式25%を三菱商事から取得することで、EGCO社の経営に参画する。EGCO社の株式の約6%を間接的に取得した形だ。

(EGCO社への出資スキーム 出典:九州電力株式会社)

 EGCO社はタイを中心に6ヵ国に27の発電資産を保有しており、その発電出力の持分は約515万kWになる。(タイ国内に314万kW(61%)、タイ国外に201万kW(39%)の割合)。大型火力を中心としながら、水力発電、太陽光発電、風力発電、地熱発電等の再生可能エネルギーに由来する電源開発も積極的に進めているのが特徴的だ。

(EGCO社の保有資産(2019年04月時点)出典:九州電力株式会社)

 九州電力の海外発電事業の持分出力は今回のEGCO社への経営参画により約230万kWまで伸びた。九州電力は中期経営方針〔平成27~31年度〕において2030年の海外発電事業持分出力を500万kWまで拡大させることを掲げており、今後も電力需要の見込まれるアジアを中心に海外電気事業の拡大を目指す方針だ。

*アイキャッチ 出典:九州電力株式会社

【情報ソース】
タイ大手発電事業者「EGCO社」に経営参画します-アジア有数の成長企業とともに、アジアの電気事業に貢献-、2019年05月14日、九州電力株式会社
「九州電力グループ中期経営方針」〔平成27~31年度〕「平成27年度経営計画の概要」について、2015年04月30日、九州電力株式会社

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デロイト トーマツ|インフラ・PPPアドバイザリー(IPA)
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