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【参画】住友商事・JOIN・鈴与、ベトナムの港湾大手GMD社に出資参画/7つの港湾ターミナルや23の物流倉庫等を運営、同国シェア12%の取扱貨物量

2019.07.10 事業参画・売買レポート


 2019年07月09日、住友商事株式会社(以下、「住友商事」)は海外交通・都市開発事業支援機構(以下、「JOIN」)と鈴与株式会社(以下、「鈴与」)とともに、ベトナムにおける港湾ターミナル運営事業への参画を目的としてベトナム社会主義共和国(以下、「ベトナム」)の大手総合物流会社「GEMADEPT CORPORATION社」(以下、「GMD社」)への出資参画を発表した。

(GMD社が運営するターミナル全景 出典:住友商事株式会社)

 今回の3社による出資参画はベトナムにおける港湾ターミナル運営事業への参画を目的としたものだ。GMD社への3社の出資比率は10%、3社で設立した現地合弁会社を通じて出資を行った。現地合弁会社への出資比率の詳細は不明だが、住友商事が51%を出資していることのほかに、JOINは22億円出資したことを明らかにしている。

(出資スキーム図 出典:住友商事株式会社)

 GMD社は港湾事業や物流事業をコア事業としたベトナムにおける民間トップクラスの総合物流会社だ。2006年にホーチミン証券取引所に上場している。同社はベトナム国内で7か所の港湾ターミナル(ナムハイ港、ナムハイディンブー港、ナムディンブー港(以上の3港はハイフォン市、ユンクワット港(クワンガイ省)、フックロン港(ホーチミン市)、ビンズオン港(ビンズオン省)、ジェマリンク深海港(バリアブンタウ省、現在建設中)を運営している。2018年のコンテナ貨物の取扱量は1.7百万TEU(ベトナム国内のシェア12%)で、同国のコンテナターミナル運営事業者では第2位の事業規模。このほか、物流事業では倉庫(23か所)、トラック輸送、船舶輸送、空港貨物ターミナルなどを手掛ける。

 住友商事はベトナムでの物流需要の拡大について、GDP成長率6.5%(国際通貨基金予測)を超える割合で成長すると見込んでおり、2017年に12百万TEU超だったコンテナ貨物の取扱量は2025年には約23百万TEUまで増加すると期待している。今後、GMD社に対して業務提携契約の締結や取締役の派遣を行い、関係強化を図る方針。既にベトナムで展開している物流事業や工業団地事業などとの連携を図るほか、IoT技術によるソリューションを導入した広域スマートロジスティクスの実現を目指す考えだ。

*アイキャッチ 出典:住友商事株式会社

【情報ソース】
ベトナムにおける港湾・ロジスティクス大手企業GEMADEPT CORPORATIONへの出資参画、2019年07月09日、住友商事株式会社
ベトナム社会主義共和国における総合物流会社運営事業への支援を決定(*PDFファイルが開きます、362KB)、2019年07月09日、株式会社海外交通・都市開発事業支援機構
ベトナムにおける総合物流会社GEMADEPT CORPORATIONへの出資参画について、2019年07月09日、鈴与株式会社

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デロイト トーマツ|インフラ・PPPアドバイザリー(IPA)
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