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【開発】Jパワー、米国イリノイ州で天然ガス焚き火力発電所(1,200MW)建設へ/海外IPPプロジェクトで初の自社開発案件

2019.07.05 事業参画・売買レポート


 2019年06月28日、電源開発株式会社(以下、「Jパワー」)は米国の現地法人(J-POWER North America Holdings Co., Ltd.)を通じて、米国イリノイ州シカゴ近郊にジャクソン発電所を建設することを発表した。

(ジャクソン発電所の開発地点 出典:電源開発株式会社)

 ジャクソン発電所はイリノイ州ウィル郡エルウッド村(シカゴ市街地より南西約70kmの地点、PJM市場内のComEd地域(*))で開発が計画されている天然ガス炊き火力発電所である。Jパワーが2007年から運営参画しているエルウッド発電所の隣地に建設される。Jパワーにとって米国市場で累計12件目、PJM市場では累計5件目のIPPプロジェクトだ。

(*)電源開発株式会社のニュースリリース添付資料より引用
ComEdは、PJMにおける西端のゾーン名称。送電事業者であるCommonwealth Edison社の管轄地域(イリノイ州北部)であることからComEdゾーンと呼ばれる。

 当該発電所はJパワーの米国現地法人「J-POWER USA Development Co.,Ltd.」が自社開発案件として開発を進める。発電方式はガスコンバインドサイクル方式で計画しており、60万kWのユニットを2基を使用し出力は120万kWとなる予定。発電した電力は北米最大のPJM卸売市場で売電する。工事着工は2019年06月26日を予定しており、計画通りに進めば営業運転の開始は2022年04月となる。

 Jパワーは2005年に現地法人を設立、その後2006年にフロンティア発電所(長期売電契約付き、ブラウンフィールド)の一部権益を買収する形で米国電力市場に本格参入した。長期売電契約付きの新規開発案件や自由化市場向けピーク電源の権益買増案件等、これまで米国で11のIPPプロジェクトに参画している。11プロジェクトの総発電出力は542.9万kW、Jパワーの持分に応じた持分出力では201.6万kWだ。

 Jパワーでは2015年の中期経営計画で掲げた重点取組に基づいて、今後も米国において多様な販売形態を取り入れながら業容拡大を図る方針。加えて、2025年度の海外持分出力1,000万kWの実現を目指して海外発電事業を推進させる考えだ。

*アイキャッチ Photo by Justin Eisner on Unsplash

【情報ソース】
米国ジャクソンガス火力発電所建設について、2019年06月28日、電源開発株式会社

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デロイト トーマツ|インフラ・PPPアドバイザリー(IPA)
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