2024.12.04
【書籍案内】『 水辺の公私計画論ー地域の生活を彩る公と私の場づくりー 』(技報堂出版)
2023.06.28 書籍案内
書籍名 : 水辺の公私計画論ー地域の生活を彩る公と私の場づくりー
著 者 : 日本建築学会(編)
発行所 : 技報堂出版
版 型 : A5判
ページ : 144ページ
価格(税別) : 2,600円
発行年月 : 2023年05月 ISBNコード : 978-4-7655-2643-2
◯内容紹介
本書のテーマである「公私計画論」は、2014 年の『親水空間論』(日本建築学会編)に関わった小委員会が、2015 年から「水辺の公私計画論」とそれに続く「水と緑の公私計画論とマネジメント」小委員会の共同研究を経て、各委員が共有する“ 公私計画論” を取りまとめたものである。
本書の構成は3つに分かれている。「序論」では、公私計画論とは何かという全体の概念を提示し、研究成果全体の基本的方向性を示している。「論説」では、7つのテーマとなる「コミュニティデザイン論」「公私「まちニハ」論」「民間開放論」「住生活論」「歴史継承論」「環境・防災論」「都市河川空間の領域デザイン論」について委員それぞれが論じている。最後の「事例」では、全国水辺の公私空間MAPとして、全国に分布する水辺空間事例を取りまとめている。
日本建築学会の監修による「水辺」「親水」に関する新機軸の研究成果として、大学および研究機関をはじめ、多くの同様の研究分野の方々の目に留まることを切に願っている。(本書「はじめに」より抜粋)
◯主要目次
序論
序論 公と私が重なり合う場に(岡村幸ニ)
0.1 公私計画論における研究の背景
0.2 失われた水辺と公と私がつながる水辺
0.3 人・自然・社会の関係の再構築
0.4 公私計画論における5つの論点 論説
第1章 水辺の公私空間コミュニティデザイン試論(上山 肇)
1.1 水辺(親水空間)の利用実態
1.2 公私空間コミュニティデザインの定義
1.3 水辺コミュニティの範囲とコミュニティデザイン
1.4 花と緑を活用したオープンガーデン
1.5 水辺の公私空間コミュニティの可能性
第2章 人でつながる公私「まちニハ」論(岡村幸二)
2.1 居心地のよい空間とは
2.2 公・私・自然の関係を捉える
2.3 公私が共存するパターン分類(水と緑が公・私にどう関わるか)
2.4 市民主導でつながる公私空間
2.5 公私空間と「まちニハ」論
2.6 居心地のよい場を実現するうえで大切なこと
第3章 民間開放論(菅原 遼)
3.1 都市の水辺開放が導く地域と水の係わりの再構築
3.2 規制緩和が生み出す水辺利用の多様性
3.3 親水組織が育てる地域の共有資源としての水辺の存在
3.4 〈私〉的な水辺を〈公〉的に開放する
3.5 水辺の民間開放を支える仕組みと地域波及の発展性
第4章 住生活論(畔柳昭雄、青木秀史)
―流域の住まい方から見る,持続可能な暮らしの形―
4.1 暮らしと水
4.2 水の脅威が醸成する住民意識
4.3 水がもたらす暮らしの中の習慣
4.4 暮らしの中の規律と備え
4.5 水がもたらす流域で住むための住まいの形
第5章 歴史継承論(市川尚紀)
―持続可能な水辺の景観まちづくりに向けて―
5.1 都市(公)は個(私)の集合体
5.2 “のこす” 5.3 “つくる”“いかす”
5.4 国の法制度に頼らないまちづくり
5.5 持続可能な水辺の景観まちづくりに向けて
第6章 環境・防災論(田中貴宏)
―快適で安全な都市空間づくりに向けて―
6.1 水と緑の空間の環境
6.2 豪雨による災害の増加
6.3 河川と市街地の緩衝空間(典型モデル)
6.4 広島県呉市堺川周辺の事例(公的空間内の私的利用)
6.5 民有地の緑と水の空間(私的空間内の公的利用)
6.6 水と緑の公私空間における環境調和・防災に向けて
第7章 都市河川空間のスケール・プロポーションと領域デザイン論(飯田哲徳)
7.1 都市における河川空間
7.2 都市河川空間の領域設定
7.3 都市河川空間のスケール・プロポーション
7.4 各空間の領域デザイン
7.5 都市河川空間の可能性 事例 全国水辺の公私空間マップ(小海 諄)
―全国における水辺の公私空間の分布―
執筆者一覧
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