【売買】三井物産、ブラジルでの都市交通事業を一部売却へ

2015.12.09 事業参画・売買レポート


 2015年12月9日、三井物産株式会社はブラジルで都市旅客鉄道事業を手掛ける100%子会社のガラナアーバンモビリティー株式会社(GUMI社)の株式の49.9%を、西日本旅客鉄道株式会社(JR西日本)と株式会社海外交通・都市開発事業支援機構(JOIN)に譲渡したことをホームページで発表した。(同時刻にJR西日本とJOINのホームページでも発表されている。)
 これによりGUMI社の出資比率はJR西日本が33.9%、JOINが16.0%(約56億円)となる。

01(資料:三井物産株式会社)

 

 GUMI社とブラジルのオブレヒト(Odebrecht)グループはオデブレヒトモビリダージ社(Odebrecht Mobilidade S.A.:OM社)を2014年11月に設立した。OM社は現在4つの都市鉄道事業をPPP(Public-Private Partnership)やコンセッション方式で進めている。

●OM社の保有事業概要

02

 鉄道事業者による海外旅客鉄道事業への参画は今回初めてである。現地において、日本で蓄積されたノウハウを活用した安全性の高いサービスが展開されるとともに、海外の鉄道運営の実績が蓄積されることになる。海外鉄道プロジェクトへ参入を検討しているJR西日本グループとしてはまたとない機会となる。
 またJOINの参画により州・市政府等との交渉円滑化と事業安定化も期待できる形となった。

【情報ソース】
ブラジル都市旅客鉄道事業の持分の一部売却について、2015年12月9日、三井物産株式会社
ブラジル都市旅客鉄道事業への出資について、2015年12月9日、JR西日本
ブラジル都市鉄道事業への支援を決定しました、2015年12月9日、海外交通・都市開発事業支援機構

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デロイト トーマツ|インフラ・PPPアドバイザリー(IPA)
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