【参画】オリックス、米国の地熱発電事業会社の株式取得/日本やアジアでの地熱発電事業推進を本格化

2017.06.21 事業参画・売買レポート


 2017年5月8日、オリックス株式会社(以下、「オリックス」)は米国ネバダ州リノに本社を置くOrmat Technologies,Inc(以下、「Ormat社」)の発行済み株式のうち、約22.1%(約707億円)を取得することで合意に至ったと発表した。

 Ormat社は地熱発電設備の設計・製造・販売・据付事業を一気通貫で行うことができ、かつ自ら地熱資源の開発や事業運営を手掛ける企業だ。1965年に創業し、今ではニューヨーク証券取引所(NYSE:ORA)やテルアビブ証券取引所(TASE:ORA)、フランクフルト証券取引所(FRA:HNM)に上場している。
 地熱発電設備の累計導入実績では全世界で2,200MW。特筆すべきは、バイナリー式の発電設備の導入量であり、そのシェアは世界トップで約85%を占めている。

 オリックスではグループで運営している「別府 杉乃井ホテル」で自家用として「杉乃井地熱発電所」(1.9MW)を所有・運営しており、2017年3月には東京都八丈町との間で地熱発電利用事業に関する協定を結んでいる。
 今回の出資を通じて、Ormat社と戦略的提携を結び、日本やアジアでの地熱発電事業を推進させたい考えだ。

 Geothermal Energy Associationのレポートによれば、世界の地熱発電市場は2016年時点での設備容量約14GWから2021年には23GW以上に拡大すると見込まれている。

【情報ソース】
米国の上場地熱発電事業会社に出資~戦略的提携による事業開発を推進~、2017年5月8日

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デロイト トーマツ|インフラ・PPPアドバイザリー(IPA)
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