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【インフラマネジメント】産総研、インフラ構造物の打音検査に人工知能を活用した新システムを開発/AIが診断し、自動で異常度マップを作製

2017.06.26 トピック


 2017年6月1日、国立研究開発法人 産業技術総合研究所(以下、「産総研」)は首都高速技術株式会社、東日本高速道路株式会社東北支社、株式会社テクニーとともに、人工知能を用いた、インフラ構造物の打音検査時に異常度マップを自動生成するシステム(AI打検システム)を開発したと発表した。
 研究開発は内閣府総合科学技術・イノベーション会議の「SIPインフラ維持管理・更新・マネジメント技術」(管理法人:NEDO)によって実施されている。

(開発された計測ユニットと携帯デバイス 出典:国立研究開発法人 産業技術総合研究所)

 当該システムは点検ハンマーによる打音の違いを機械学習し、インフラ構造物の打音検査時に構造物の異常個所と異常の度合いを自動検知することが特長だ。つまり、これまで技術者の経験やノウハウに大きく依拠していた打音検査における判断をAIが自動的に実施するということである。

 システムを構成する機器は計測ユニット、AIを搭載する制御・記録・解析用のタブレット端末、異常を検知する携帯デバイスの3つである。使用に際しては、計測ユニットを構造物の壁面などの平らな面に立てかけて打音検査を開始する。点検に使用するハンマーは市販の点検ハンマーで問題ない。

 計測ユニットには接触式の音響センサーと打撃位置取得のための測域センサーが搭載されており、点検ハンマーの打音の波形と平面上のどこを打撃したかの位置情報を同時に取得できる。センサーの測定範囲は計測ユニット設置位置から半径4m程度。

 タブレットでは計測ユニットから得られたデータを機械学習により解析し、異音が検知されると携帯デバイスを通じて、点検員にリアルタイムで通知する。同時に、点検作業終了後には取得した打音位置と打音の異常度を統合した形で異常度マップが自動生成される。
 これにより、点検後にマップで確認すれば打撃漏れの防止が可能だ。さらには机上作業での損傷図の作成なども不要になり、作業者への負担軽減となる。

(人工知能により打音検査をアシストする「AI打検システム」 出典:国立研究開発法人 産業技術総合研究所)

 今後は当該システムの完成度を高めるため、実証実験を重ね、平成30年度以降の社会実装を目指す。SIP地域実装支援チームと協力しながら、製品開発体制を平成29年度中に構築する予定だ。

 近年、社会インフラの老朽化が進み、インフラの点検を始めとする維持管理作業が重要視される中、高齢化と労働人口の減少に伴い、技術者の技術レベルの低下や点検員の確保ができないなど解決するべき課題が山積している。

*アイキャッチ 出典:国立研究開発法人 産業技術総合研究所

【情報ソース】
人工知能を用いた打音検査で点検漏れを防止するシステムを開発、2017年6月1日、国立研究開発法人 産業技術総合研究所

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デロイト トーマツ|インフラ・PPPアドバイザリー(IPA)
東京モデリングアソシエイツ
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